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郷ひろみから櫻井翔、中丸雄一まで…ジャニーズとブラックミュージックの長くて深い関係

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【リアルサウンドより】

 今年の3月に早稲田大学を卒業したKAT-TUNの中丸雄一。卒業論文では「黒人音楽のグローカリゼーション」というテーマを執筆し、最高評価の「A+」を獲得していたことが話題となった。「グローカリゼーション」とは、物事が世界中へと拡散していく「グローバリゼーション」と地域の特性にあわせて進化していく「ローカリゼーション」を組み合わせた混成語。19世紀に誕生したブラックミュージックが1960年代末からの黄金期を経て世界中に伝播し、その過程で地域の文化と混ざり合い独自に進化を遂げていったことを考察したものと思われる。このテーマ、ここ日本におけるブラックミュージックの地域化という切り口で考えると非常に興味深い。というのもそれを担っていた張本人こそ、KAT-TUNの属するジャニーズのアイドルたちなのだ。

 ジャニーズとブラックミュージックの交わりは1970年代までさかのぼる。先駆けとなったのは郷ひろみ。彼が1974年にリリースした「君は特別」はスティーヴィーワンダー「Superstition」(1972年)を意識したアレンジに仕上がっており、他にも所々でマーヴィン・ゲイやカーティス・メイフィールドの影響を感じさせる名曲だ。郷ひろみは1976年リリースの「恋の弱味」でもCHICのナイル・ロジャース調のカッティングギターを取り入れたダンスナンバーを(本家に先駆けて)リリースしており、日本のポップスにブラックミュージックの要素を取り入れる礎を築いた人物といえる。

 その後もジャニーズにおけるブラックミュージックの要素は田原俊彦や近藤真彦、少年隊へと引き継がれていく。そして登場したのが1988年デビューのSMAP。95年リリースの「しようよ」は「Saturday in the Park」(1972年のシカゴのヒット曲)風のイントロで始まる名曲だ。随所にボビー・ブラウンのいたニュー・エディションの影響を感じさせるニュー・ジャック・スウィング風のアレンジも見られる。また97年リリースの「ダイナマイト」はブラック・ミュージックから派生したハウス・ミュージックの影響が色濃い。90年代に登場したサンプラーや打ち込みによるプログラミングを盛り込んでおり、その後のJ-POPシーンの楽曲制作のあり方に多大な影響を与えた一曲だ。

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