日刊サイゾー トップ > 海外  > オンラインゲーム大国凋落の危機

死亡者続出で深刻な社会問題に……韓国“殺人”オンラインゲームの手痛い代償

 韓国ではオンライゲームが人気産業となるや、中毒者が続出。数日間にわたり遊び続けた結果、そのまま死亡する事故などが相次いだ。世論の批判を受けた政府は、11年にシャットダウン制度を導入。これは、16歳以下のユーザーを、午前0時から午前6時の間、ゲームから強制退出させる制度だ。また、ゲーム内での課金にも次々と規制が入った。当然、売り上げや遊技人口に多大な打撃を受けるゲームが続出。加えてインターネット自体が、麻薬・ギャンブル・アルコールに並ぶ深刻な中毒性を呼び起こすものとして「4大中毒法」の対象として認定された。そのため、オンラインゲーム業界は売り上げの1%を「中毒治癒負担金」として国庫に収める義務まで背負わされることになってしまった。

 それでも、ゲーム中毒者は後を絶たない。昨年4月には、22歳無職の男性がオンラインゲームに没頭するあまり、2歳の息子に食事を与えずに餓死させた状態で1カ月以上放置。その上、遺体を捨てるという痛ましい事件が発覚している。当然、オンラインゲームを取りまく世論は冷たいままである。

 政府はオンラインゲームを勢いのあるコンテンツとして世界に売り込んでいきたいが、世論の反発も無視することができない。結局、支援するのか規制するのか曖昧な対応に追われてゲーム業界の足を引っ張るだけで、すでにライバル・中国に世界的なシェアを奪われてしまった状況だ。“オンラインゲーム大国”の凋落は、今年を境に一気に加速しそうである。
(取材・文=慎虎俊)

最終更新:2015/01/16 18:35
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