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母親が未成年の息子2人に、実父と祖父からの“性的虐待告発”を強要!? 国民的詐欺劇「3母子事件」の顛末

201507300010_41180009700853.jpg記者会見の様子

 とある母子が引き起こしたトンデモ事件によって、韓国国内でちょっとした騒ぎになっている。この“3母子事件”は、母親と息子2人が、夫とその父親(祖父)から性的虐待を受けていたというもので、母子らが昨年10月に記者会見を開いて被害を告白したことに端を発している。

 母子の主張はこうだ。韓国でも有名な教会の牧師を務める夫とその父親は権力と莫大な財力を持っており、家族にも日常的に暴力を振るう乱暴な人物だったという。それどころか、母子へのレイプを繰り返し、さらに親戚や教会信者たちにも母子との乱交を強要させ、その際には媚薬を使って母子たちを弄んでいたという。さらに、まだ10代の子たちは、今まで300人以上の相手を強要されたと訴えたのだ。

 この衝撃的な告発を受けて、警察も捜査を開始。しかし、いくら捜査しても性的虐待に関する証拠は何ひとつ出てこなかったため、「証拠不十分」で捜査は打ち切られた。だが、それでも母子はあきらめない。記者会見から約8カ月が過ぎた最近では、ネット上に息子2人が「我々が父親にレイプされたのは本当です」という動画をアップし、それが拡散。ネット上で大騒ぎとなったのである。世論は、母子に対して深く同情的だった。

 ただ、そんな母子に対して、懐疑的なメディアもあった。地上波SBSの人気時事番組『それが知りたい』のスタッフたちだ。昨年10月の記者会見から取材を続けていた彼らは、母子たちへの密着取材を開始。その過程で、長男は性的虐待を受けたトラウマから精神科病院に入院しており、母親と次男は告訴のため全国を回る日々を送っていることがわかり、その様子は全国ネットで放映された。番組内では、特に14歳の次男が事実を立証するべく母親よりも積極的に行動しており、番組スタッフとのインタビューでは「肛門から血が出ても、治療を受けさせてもらえなかった」と淡々と語ったり、母子たちが“セックス村”と呼ぶ地方の片田舎で、とある男性に詰め寄って「僕をレイプしたじゃないですか!」と責め立てるシーンもテレビで流れた。

 ところが、スタッフは母子たちのもうひとつの顔を見逃さなかった。

 例えば、自分が受けた被害を神妙な面持ちで語る次男の横で、クスクス笑う母親。思い出すのもツラいであろう経験を書いた次男の陳述書の最後には、なぜか“ニコちゃんマーク”まであった。取材を続けるうちに、番組スタッフは母子3人の様子がおかしいことに気付いたのである。

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