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週刊誌スクープ大賞

“国民的作家”又吉直樹に盗作疑惑!? 大師匠のネタ引用はオマージュで済まされるのか

 さて、安倍首相が苦心して出した「70年談話」は、左右どちらからも評価は芳しくない。朝日新聞が15日付の社説で「出すべきではなかった」と書いたが、保守系の支持者からも「総理に裏切られた」(新潮)という声が多いそうである。

 日本の侵略を「国際法上明確な定義がない」と明言し、「村山談話と同じものを出すなら、出す必要がない」と言っていたのに「侵略、植民地支配、痛切な反省、心からのお詫び」という4点セットが盛り込まれたため、「捉えどころのない『ぬえ』と評されるのだ」(新潮)

 私も談話を何度も読み返してみたが、総花的で言葉が上滑りしているのはアメリカや中国、韓国に気を使って、自分のホンネを押し隠した文章をでっち上げたからであろう。この一時しのぎの誤魔化し談話で米中韓はだませても、日本国民はだまされない。「平和主義を堅持」「唯一の被爆国として核兵器の不拡散と廃絶を目指す」、その上「法の支配を尊重」などという文言を平気で使う神経を疑う。

 憲法を蔑ろにし、法治主義を壊そうとしているのはどこの誰なのだと、安倍首相に言いたい。

 新潮によれば、読売新聞の渡辺恒雄氏が社説などで「侵略」を盛り込めと訴えてきていたため、読売グループが安保法制法案の成立に紙面で協力してくれのるならという条件で、侵略という文言を入れたと報じている。

 どちらにしても右も左も、アメリカにも中国、韓国にも気をつかって中途半端なものになってしまった談話だが、安倍首相の体調も影響して闘う気力が湧いてこなかったのではないか。

 東京五輪に、またケチがついた。公式エンブレムの盗作問題である。花形デザイナーとして有名な佐野研二郎氏(43)のデザインだが、このエンブレムがベルギーの『リエージュ劇場』からロゴの模倣を指摘されたのである。

 当初「パクリはない」と胸を張っていた佐野氏だったが、次々に過去のデザインへの疑惑が噴出してきて「疑惑のデパート」(週刊新潮)「第2の小保方事件だ!」(週刊文春)と、騒ぎは収まりそうにない。

 彼は、多摩美大卒業後に博報堂に入社して、サラリーマンデザイナーとして働いていた。その時手がけたのが日光江戸村のキャラクター「ニャンまげ」で、一躍、業界内で高い評価を得るようになったと新潮が書いている。

 その後、数々の賞に輝き、社内結婚した奥さんと独立してデザイン事務所を立ち上げた。元同僚が新潮に語っているところによると、誰に対しても声を荒らげることはなく、いつもニコニコしていて傲慢なところはない人柄だという。

 今回、佐野氏の疑惑を暴き立てているのは同業者ではなく、主にネット住民だ。それはデザイン業界そのものが大変狭く、トップクリエイターといわれるのは特定の美大の卒業生と大手広告代理店出身者ばかりだからだそうである。

 今回のエンブレムの審査でも、そうした仲間内で「賞を贈り合って褒め称えている」(ベテランデザイナー)体質が、厳密なチェックを疎かにしたのではないかという声も多いようだ。

 大阪芸術大学の純丘曜彰教授は、こう指摘している。

「私の目からすれば、五輪エンブレムは、現実的には盗作というほかありません。ただ、それは法的に争えばどちらに転ぶかわからない面もありますが、トートーバッグの“BEACH”というデザインはアウトだと見ています」

「五輪エンブレムは早々白紙に戻すのが、最善の策ではないのか」(新潮)「“五輪の象徴”という重責を負うに値する人物でないことは確かなようだ」(文春)と、両誌手厳しい。

 私も、五輪のデザインは盗用の疑いありだと思う。確かに無から有を生み出すことは、私など想像もできないほど難しいことであろう。まったくの偶然で同じようなデザインができることも皆無ではないだろう。だが、ここまで傷つき汚れたデザインを五輪の象徴として崇めるのは無理だと思う。もう一度至急コンペを開催し、佐野氏にも参加してもらって「公開」で決めたらいい。

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