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受け継いだ「覇王の血」  “元祖イケメンホース”トウカイテイオーの不屈すぎる馬生と「奇跡」

 復帰したのは、前年以来、364日ぶりの有馬記念だった。ウイニングチケット、ビワハヤヒデなどの新世代、その年のジャパンカップを勝利していたレガシーワールドなど一流馬そろい踏みの中で、陣営はトウカイテイオーに不安を抱いていたそうだ。1年ぶりのレースでは、まともにレースをこなすことすら難しい場合もある。

 ただ、トウカイテイオーは自分がレースに出る日をわかっているかのように、当日になって光り輝く馬体に変貌。またがった瞬間、鞍上も勝利を確信したという。

 レースは、ねばるビワハヤヒデを押さえ込んでトウカイテイオーの勝利。ほぼ1年ぶり、しかもG1レースでの勝利は、競馬に関わるあらゆる人間の度肝を抜いた。この364日ぶりのG1勝利は、いまだにJRA記録である。想像を絶する「奇跡の復活」に、当日の中山競馬場は興奮のるつぼと化した。

 翌年も現役の予定だったが、やはり骨折が判明し、ついに引退。東京競馬場で引退式の後に種牡馬となる。

 長いたてがみ、細くまっすぐ伸びた額の流星と顔立ち、しなやかな馬体は極めて高い評価を受けており、現在でもネットで「元祖イケメンホース」といわれている。「強すぎて退屈」とすらいわれた父・ルドルフとは違い、テイオーは常に自身の故障と戦いながら不屈の闘志を燃やした馬として、多大なる人気を集めた。父と同じく顕彰馬となり、殿堂入りしたのも当然である。

 そして、ルドルフ→テイオーに続く“3代目”を産むことは最後まで叶わぬまま、25歳でこの世を去った。今は天国で、まぎれもなく“最強の親子”が再会しているかもしれない。

 ちなみに、競馬ゲーム『ウイニングポストシリーズ』(コーエーテクモゲームス)では、スーパーホース(架空の競走馬)の1頭に「サードステージ」がおり、トウカイテイオーの仔として登場する。競馬ファンとしても、特別な血のつながりを夢見ずにはいられない存在であることを示す、いい例である。

最終更新:2015/12/08 22:30
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