日刊サイゾー トップ > その他  > 『君の名は。』批判の江川達也は何プロ?

『君の名は。』批判で「この人、なんのプロだろう…」と言われてしまった江川達也は“なんのプロ”か、調べてみた

『東京大学物語』の連載を01年に終えた江川は、その後日露戦争をテーマとした『日露戦争物語』(小学館)を連載開始。舞台の前提となる日清戦争前から物語をスタートさせるのだが、日清戦争・黄海海戦に差し掛かったところで刊行がストップしてしまう(全22巻)。

 その後、沼正三の長編SF・SM小説を原作とした『家畜人ヤプー』(幻冬舎)の連載を始めるが、冨樫義博も驚くほどのラフと思われるような状態の作画での掲載が続き、原作ファンの怒りを買ってしまう。それが原因かどうかは不明だが、全9巻、物語としては中途半端なところで第1部完結となり、連載終了。

 江川本人の訳・解釈が、意外と原文ファンからの評価が高かった『源氏物語』(集英社/全7巻)といった作品もあったりするのだが、こちらもまだまだ訳すべき、描けるエピソードを大量に残しているにも関わらず、刊行が途絶えてしまう。

『東京大学物語』終了後、連載が長く続いたのはこの3作品ぐらいで、その他の連載作は掲載誌の休刊といった事情もあり、いずれも連載は比較的短命に終わっている。特に、初代『仮面ライダー』をリメイクした劇場映画、『仮面ライダー THE FIRST』(「特撮エース」掲載)のコミカライズを担当した際に至っては、下書き同然の線、ほぼ背景なし、映画と違う構成が批判を招き、未だに単行本化されていないなど、悪い意味での話題作となってしまった。

 一方で、『ビーバップ!ハイヒール』(ABC朝日放送/レギュラー出演)や『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系/不定期出演)といったバラエティ番組に出演を重ねるなど、タレント業は快調。江川本人がマンガ家業とタレント業のどちらに比重を置いているのか不明だが、傍から、特に現役バリバリのプロから見ると、現状では「江川が何のプロかわからない」と思ってしまうのも無理はないかもしれない。

 過去には「プロの目から見るとわかるんですよ。性とバイオレンスが巧妙に隠されている」と宮崎駿・ジブリアニメを批判したり、『ドラえもん』や手塚治虫などについても辛口に批評してきた江川達也。『君の名は。』も、江川がこれまで批判してきた名作・巨匠と比較されるほどの地位を獲得した、ということの証明なのかもしれない。

最終更新:2016/10/08 07:15
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