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【おたぽる】

【劇場アニメレビュー】TVアニメを凌駕する迫力アクション、艦娘たちも可愛い! 若干の喰い足りなさが惜しい『艦これ』

1611_kancolle.jpgアニメ『艦隊これくしょん―艦これ―』公式サイトより

 第二次世界大戦下に活躍した日本海軍艦艇を擬人化した“艦娘(かんむす)”を育成・強化していく育成シミュレーションゲーム『艦隊これくしょん―艦これ―』(DMM.com)を原作とする、同名TVアニメーションシリーズのその後を描いた劇場用アニメーション映画。

 TVシリーズでは人類を脅かす謎の敵“深海棲艦”と艦娘たちの戦いが描かれていたが、このときは多くの謎が残され、また設定そのものもどこか曖昧で、全体の構成もシビアな路線とコミカルな萌え描写とのバランスが今ひとつだったため、原作ゲームファンの賛否を呼んだことも記憶に新しい。

 何せゲームに登場するキャラも多いため、そのすべてをTVアニメでフォローできるはずもなく、そのことでまた批判が殺到するのをはたで見ていて、ちょっと製作サイドが可哀想に思えたりもしたものだ。

 私自身の感想を述べると、まあそこそこ普通に楽しんだというのが本音ではあったが、いざ艦娘たちが戦闘モードに入ったとき、どうしても彼女たちが艦(ふね)に見えず、単に美少女たちが武装して水上を走っているようにしか見えないというのが唯一最大の不満ではあった。

 しかし今回の劇場版、いきなり海戦シーンから始まるのだが、そこで戦闘態勢に入る艦娘たちは、まさしく艦に見えた。その理由は、映し出されるのが銀幕の大画面だからということだけでなく、TV版での反省や教訓を踏まえたスタッフの腹のくくり具合が、うまく画に描出されているからだと思う。正直、この冒頭の戦闘シーンだけで、入場料金の元は取れたと思った。またTV版に登場しなかった艦娘たちがここで一斉に登場するのも、少しでもそれぞれの艦娘ファンの期待に応えてあげたいというスタッフの計らいではあるのだろう。

 また今回のストーリー的なお楽しみとして、艦娘と深海棲艦との相関関係が明かされ、そのツールとして、TVシリーズで殉死した如月がドラマの中で大きな役割を果たすことになるのだが、映画ばかり見続けてスレてしまって久しい身としては、今さら多少のサプライズで仰天することもなく、むしろ想像の範疇。やがては主人公・吹雪に関する驚愕の真相も描かれていくが、こちらも「ああ、そう来ましたか……」といった程度の感慨でしかない。

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