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【おたぽる】

【劇場アニメレビュー】TVアニメを凌駕する迫力アクション、艦娘たちも可愛い! 若干の喰い足りなさが惜しい『艦これ』

 とはいえ、そのあたりをくさすつもりも毛頭なく、今回はTV版を優に超える戦闘シーンのダイナミズムと、ダーク・ファンタジーとしての設定が、比較的巧みに融合し得ているように思う。特に戦闘シーンは、急に赤く染まったソロモンの海域によって艦娘たちが徐々に腐食していくというリスクを背負っての戦いでもあり、その悲痛さが実によく描かれている。個人的には大和がボロボロになりながらも決死の活躍を示してくれるのがうれしい。音楽・音響も効果的で、正直爆音上映で見なかったことを後悔してしまったほどである(何せ立川シネマシティまで片道1時間半ほどかかるもので、今回はつい近場のシネコンへ……)。

 一方で本作は、艦娘たちの美少女ぶりをとことん追求したかのような秀逸な作画で攻めまくる。今回はコミカルな描写はほとんどなく、シリアスでダークなモードが主体となっているが、それゆえに引き締まった艦娘たちの表情が一段と映え渡る。

 赤い海域と吹雪をめぐる謎解きとなるクライマックスも、定番的な観念の描出ではあるものの、そこそこ納得しながら見ていられる。演じる上坂すみれはもともと若手の中でも実力派ではあるが、今回は完全に吹雪(ほか蒼龍、飛龍役も)の光と影を掴み得ているように思えた。

 ……と、そこそこ満足しながら本作を鑑賞していたのだが、見終えてしばらく経つと、やはりどうにも何か物足りない。そんな気持ちを払拭できないのだ。

 まず本作の上映時間は1時間半ほどだが、やはり駆け足過ぎてゆとりがないことと、それゆえに艦娘それぞれの魅せ方も二の次となり、総体的に筋を追うので精一杯といった作りになってしまっている。

 もちろん「上手くスピーディにまとめた」という褒め方もあるだろうが、せっかくの角川映画40周年記念作品なのだから、『ガールズ&パンツァー劇場版』のように2時間越えとまではいかなくても、もう少し尺を伸ばしても良かったのではないか?


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