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ハリルホジッチ解任……“哲学なき交替劇”の裏側と「西野朗」という妥協点

日本代表公式Facebookページより

 本日、サッカー日本代表のヴァヒド・ハリルホジッチ監督が解任が発表された。

 JFA(日本サッカー協会)ハウスで会見を行った田嶋幸三JFA会長は「(選手と)コミュニケーションや溝が深まってしまった」ことを解任理由に上げた。我々の取材でも浮き彫りになっていたものが、決定的になった格好である(記事参照)。

 だが、なぜこのタイミングでの解任となったのか? サッカーライターは「会見にて、田嶋会長が『よく漏れなかったなというくらい、多くの方に相談した』と語っていたのが印象的です」という。

「田嶋会長は、よくも悪くも調整型で、人の意見に左右されやすい(記事参照)。そんな田嶋会長の元に、先月の欧州遠征での失敗を受け、元日本代表OBたちから不満が届いたのでしょう。2002年のフィリップ・トルシエ監督以降、狙いが成功したかはさて置き、JFAは『日本人の特徴を活かした戦術』を謳う日本代表監督を選択してきた。しかし、ハリル監督はそういうタイプではないことが試合を重ねるごとに明白になっていきました。ハリルは日本代表でも、アフリカ勢を率いた時と同じ戦術を採用しています。それでも勝てればよかったのですが、2回の欧州遠征はもちろん、韓国にも勝利できなかった。それで『日本人の特性を無視したサッカーで、ロシアワールドカップでグループリーグを突破できなかったら、何も残らないぞ』とつつかれ、OBたちの顔を立てる意味も含めて解任したのだと思います。他にもハリル監督の一般層の認知度の低さもあったでしょう。でも、解任以上に後任が西野朗JFA技術委員長というのは驚きでした。我々は手倉森誠コーチ、もしくは経験を積ませるという意味で森保一オリンピック代表監督を就任させると思っていましたから」(同)

 西野氏は、1994年のアトランタ五輪でブラジル代表を破る番狂わせを演じ、その後はガンバ大阪をJリーグ屈指の強豪に導いた。ガンバ大阪監督時代にはアジアチャンピオンズリーグを制し、FIFAクラブワールドカップではマンチェスターユナイテッドに3-5で敗れたものの、日本らしいパスサッカーで真っ向勝負の打ち合いをみせた。

 だが、2012年以降は監督として結果を残せておらず、16年に現職に就いている。なぜ西野氏が後任になったのか?

「ハリル解任報道と同じタイミングで、元日本代表監督の岡田武史氏が日本代表の監督に必要なJFA公認S級コーチライセンスを返上しているんです。我々の間では、岡田氏に監督オファーがあり、それを断ったのではとウワサされています。S級を返上すれば、もう声が掛かることはありませんから」(同)

 ファーストチョイスの岡田氏に断られ、他の監督に要請して再度断られてしまうと、JFAの混乱ぶりが外部に漏れる可能性が高い。今回の16時からの会見内容が、当日の午前中には漏れていたように。

 それを避けるために、近年の実績では日本代表には見合わないものの、断らない西野氏を選んだように映ってしまう。というのも、手倉森コーチや森保オリンピック代表監督と違い、西野氏は技術委員長だったため、ハリル監督がワールドカップで惨敗すれば責任問題になる可能性があったのだ。

 監督要請を断らず、そもそも論として責任問題を抱える可能性があった西野氏を監督に置いた。そこにJFAの哲学は何もない。だからこそ、サッカーライターたちは「田嶋会長らしい解任劇だった」と口を揃えていたのだろう。
(文=TV Journal編集部)

最終更新:2018/04/12 14:15
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