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根なし草ライター・安宿緑の「平壌でムーンウォーク」

日本人拘束事件から考察する、「笑ってはいけない北朝鮮」トラップ

 それは、朝鮮にとって耐え難い屈辱だ。嘲笑に立ち向かおうにも、材料が乏しい。自国の体制、社会文化が他国と異なること程度は自覚しているが、「お前の国だって、社畜とロリコンと介護老人だらけで、政治家が『このハゲー!』とか言って秘書にパワハラしてるだろ!」などと、とっさに言い返せる一般人はほぼ皆無だ。

 なので、案内員は観光客の監視というより、むしろそんな自国と自国民の尊厳を守るために存在していると認識したほうがいい。

「監視されている」と文句を言う人は、まさかバックパッカーのように自力で宿や交通手段、食事処を手配し、朝鮮全土を回れるとでもいうのだろうか。

 案内員の監視をすり抜け、案の定トラブルに見舞われた後「やっぱり自由がなかった」などと後出しで語る人も多いが、捕まえるほうの徒労も考えてほしいところである。

「私もよく報道関係者を連れて行きますが、撮ってはいけない場所を撮った程度なら、注意で済みます。ネットでも多くの人が推察する通り、今回拘束された男性は狼藉を働いたと見るのが妥当ではないでしょうか」(前出・総連関係者)

 北朝鮮には、絶対に許されない「国防にまつわる機密に接触する」「最高尊厳(金正恩委員長とその一族)イジリ」という“2大狼藉”がある。

「何をしても自由ですが、ここに抵触したら逮捕・拘束されると思っていい」(同)という。

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