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じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

まるで医療版『北斗の拳』! ハイテンションすぎる医師マンガ『スーパードクターK』

■人命最優先! 法を犯してでも治療するスーパードクター

 本作は、1エピソード完結型で患者を救っていくスタイル。ほかの医師が見離したような病状や大ケガの患者の前にどこからともなく現れ、普通の医師なら10時間かかるようなオペを3時間で終わらせてしまう超絶メスさばきでバンバン患者を治します。しかも、治療費は無償の完全ボランティア! ただし、関わった患者は絶対救うという信念ゆえ、多少強引なところもあります。

 例えば、声が急にかわいくなったことで、売れないアイドルからトップアイドルに上り詰めた中島ナオミ。Kはその声変わりを、喉に悪性ポリープができたせいだと見抜きます。手術をしなければ死んでしまいますが、ナオミは声が変わるくらいなら死んでもいいと手術を拒否。

 ゴネているナオミに、突然腹パンをかますK。ナオミが気絶しているスキに手術を敢行。無事、悪性ポリープを除去しただけでなく、シリコンで作ったまったく同じ形の人工ポリープを埋め込んであげるという大サービスぶり。まさにスーパードクター。やってることが犯罪スレスレなのもスーパーです。

 ほかにも似たようなパターンがいくつかあり、あがり症のため売れない俳優・末松が、脳動静脈奇形によって性格が変わり、鬼気迫る演技のできる悪役として売れ始めますが、やはり手術をしなければ死んでしまいます。しかし、演技力が落ちることを恐れて手術を拒否。そこでコーヒーに睡眠薬を入れ、眠っているスキにKが超スピードで手術をする……みたいなエピソードもあります。

■スーパードクターにしかできない、奇跡の医療の数々

 常人には発想できないびっくりオペで命を救うのも、本作の魅力です。倒壊したビルに取り残された母子。しかも、母親の腹にはガレキが刺さっており、即手術が必要な状況。その場に居合わせたKは、地面に転がっていた焼酎を使って消毒したり、裁縫道具やヘアピンを駆使してオペを開始するのですが、Kの頭上にも巨大ながれきが落下。Kの両手が使えない状況に陥ります。

 そこでなんと、そばで泣いていた息子にオペをするよう指示。「いま両手が使えるのはお前だけだ、お前がやれ」「ヒィーン!!できないよォ」こんな会話をしつつも、結局息子が母親の内臓を掻っかき回すという前代未聞のオペが敢行されます。さすがスーパードクター、むちゃ振りもスーパーです。

 さらに、次に紹介するエピソードは、本作でも最大級のスケール。国際的プリマドンナの治療のために旧ソ連に向かったKですが、患者の腹部側と背中側から同時にメスを入れなければ手術は不可能と判断。普通の医師ならそこであきらめてしまうところですが、Kは違いました! Kが思いついたのは、なんと無重力空間で体を浮かせながらの手術。

 Kの持つ国際的な人脈を駆使して、スペースシャトルに乗り込み、大気圏を突破したのち、宇宙空間の無重力状態で手術を開始します。どうですか!? このスケール感。これこそがスーパードクターです。

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