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バズるか、炎上か!? 奇想溢れる地方CM・PR動画を徹底分析『モノ売る地方CM コト得るPR動画』

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『モノ売る地方CM コト得るPR動画』(幻冬舎)

 SNSの普及に伴い、広告やCMが炎上するケースが後を絶たない。性的な表現が批判され、放送中止となったサントリーのアルコール飲料「頂(いただき)」のCMや、うなぎがスクール水着を着た女子高生に擬人化した鹿児島県志布志市のふるさと納税PR動画「うな子」など、ここ2、3年の間で炎上したCMは枚挙にいとまがない。また、アサヒ飲料「三ツ矢サイダー(僕らの爽快編)」のように、「楽器演奏中にぶつかるシーンが危ないから」とクレームが入り、企業が放送を自粛したケースもある。企業やCM製作者は、より多くの配慮と適切なアイディアが求められる時代だといえるだろう。

 無難でエッジに欠けた東京キー局の全国区CMと比べると、地方CMは自由度が高く、奇想に溢れたものも数多い。それらを知るのにうってつけな『モノ売る地方CM コト得るPR動画』(幻冬舎)は、ぐろ~かるCM研究所所長で、マーケティング会社テムズの代表取締役である鷹野義昭氏が、地方CM・PR動画をマーケティングの視点から分析した本だ。事例として100本ものCM・PR動画が紹介され、どのような意図や効果があるのか、どのようなテクニックが用いられているのか、事細かに述べられており、CM業界とマーケティング戦略について広く学べる内容となっている。

 例として、宮崎県小林市の移住促進PRムービー「ンダモシタン小林」が挙げられている。フランスからやってきた男が、小林市の各地を巡り、地域の特色を紹介していくのだが、フランス語かと思って聴いていた言葉は宮崎県西部の方言・西諸弁だった、というオチだ。思わず二度見してしまうほどインパクトのあるこの動画は、大きな反響を呼び、再生回数は250万回を突破。一本200万円の製作費で10億円以上の宣伝効果が得られたという。小林市という地名を全国に認知させることに成功し、ふるさと納税額も1億3290万円から約7億2000万円と大幅に増加。地方PRという“コト”を伝えた模範例として大きく取り上げられている。

 この「ンダモシタン小林」の他にも、「踊ってみた動画」で人気のダンサー・まなこが踊る埼玉県久喜市の「1000人クッキーダンス」や、牛模様のUFOが飛来して牛乳ビームを発射する熊本県「らくのうマザーズ(牛乳ビーム編)」など、アイディアに富んだ動画はたくさんある。本書を手に取って、ぐろ~かるな地方CM・PR動画の世界を見てみよう。
(文=平野遼)

最終更新:2018/11/14 23:00
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