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また始まる、青春18きっぷの季節──どんどん減っていく利用可能区間への不安

文=大居候

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※イメージ画像

 3月から、岩手県を走る三陸鉄道が、日本最長の第三セクターとして装いも新たに「リアス線」の名称で開業する。県内の盛駅から久慈駅までの163kmを約4時間30分で結ぶ。太平洋の荒波を見ながらの、長い“汽車旅”を味わうことができる路線だ。

 この路線は、これまで南北に分かれていた三陸鉄道が、JR山田線の宮古駅~釜石駅間の移管を受けて誕生したものだ。この区間は2011年の東日本大震災で被災。以降、復旧が行われていたが、経営的な問題もあり、第三セクターに移管して復活することとなった。

 いまだ震災の爪痕の残る地域としては、うれしいニュース。だが、赤字路線だからと切り捨てたJRに対しては不信感も募る。またまた、青春18きっぷで旅行できる区間が減るからである。

 ここ数年、新幹線の開業などに伴い、青春18きっぷの利用できる区間は、どんどん削られている。本州から北海道へと向かうことのできる在来線は消滅し、別途運賃が必要になった。そもそも、東北本線が盛岡以北はほぼ消滅したので、青森方面へ向かおうとすれば秋田方面へ大回りするしかなくなった。

 北陸はもっとひどい状況で、北陸新幹線の開通によって北陸本線も信越本線も、多くの区間が第三セクターへ移管されたことで移動はかなり制限されることになる。

 今後も、北陸新幹線の関西方面への延伸が予定されていることなどを考えると、青春18きっぷで旅行できる区間はどんどんと減っていく見込みだ。

 もちろん、限られた期間しか利用できない青春18きっぷで旅行する者が、地域の事情を考えずに第三セクターへの移管や路線そのものの消滅に対して、異論を唱えることは難しい。だとしても、路線の減少によって、どんどん旅の機会が失われているのも事実。

 ただ呆然と車窓を眺める、あてどのない旅も、もうできなくなってしまうのか……。
(文=大居候)

最終更新:2019/02/28 22:30
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