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もはや誰得……エスカレーターの“片側空け文化”に鉄道会社も「やめて!」キャンペーン

※イメージ画像

 JR東日本が「エスカレーターでは歩かないで」キャンペーンを始めて話題になっている。

 いつの頃からか、エスカレーターでは片側を空けておくという慣例が、問題視されている。片方は空けておくのが常識とされる中、急いで駆け上ったり駆け降りる人が増え、弊害が生じているからだ。

 そうして急いでエスカレーターを駆けた揚げ句、転げ落ちて当人のみならず巻き込まれてケガする人も絶えないのだ。

 もともと、この文化は1940年代にイギリスあたりに始まり、世界に広まったものとされている。日本では70年の大阪万博の際に、阪急電鉄が呼びかけたのが始まり。その後、日本でも「ヨーロッパでは常識」として広まっていった。マナー本の古典ともいえるサトウサンペイの『ドタンバのマナー』(新潮文庫)にも、欧米では常識となっている旨の記述がある。

 日本では90年代になって、マナーとして普及。それが、現在まで続いているわけである。

 だが、前述の通り、急ぎ足の結果としてケガをする人も絶えず、鉄道会社などでは再三「エスカレーターでは立ち止まって」と呼びかけがなされるようになっている。

 もともと、片側空けは効率的とされて広まったとされるが、実際は効率化には至っていない。ラッシュ時でなくとも、片側を空けるためにホームにはエスカレーターに並ぶ行列ができるのが当たり前。ホームに人の壁ができてしまい、移動するときにイラッとしたことがある人は少なくないだろう。

 さらに、日本の東西で起こる右を空けるか左を空けるか問題も混乱の元に。とりわけ、東西の人が交錯する新大阪駅なんて、あらゆる利用者が「ここでは、どちらを空ければいいのだ?」と迷っているのが日常だ。

 空いているほうを急ぐ人のバッグや手荷物がぶつかって、痛い思いをした人も少なくないはず。とにかく、この妙な文化は終焉したほうがいい。
(文=ピーラー・ホラ)

最終更新:2018/12/26 22:30
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