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“生涯ドルヲタ”ライターの「アイドル深夜徘徊」vol.26

ハロプロや48グループだけじゃない! 極私的平成アイドル史【ライブアイドル編】

文=プレヤード

モーニング娘。の功績

ハロプロや48グループだけじゃない! 極私的平成アイドル史【ライブアイドル編】の画像5
「モーニングコーヒー」(ZETIMA)

 このようにして、地上と地下、両方で育まれていった平成のアイドル文化だが、そのどちらにも大きな影響を及ぼす存在が誕生する。それが平成10年の「モーニング娘。」である。

 彼女たちは、テレビ番組『ASAYAN』(テレビ東京系)から誕生し、人気となっていった。もちろんメジャーなアイドルである。ここで注目すべきは、『ASAYAN』という番組が、メンバーが決まっていく過程をつぶさに放送していたということだ。

 これまでの“生まれたときから運命づけられていたような特別な存在”から、“自分の今いるところからの延長線上”にあることを認識させた。つまり、「アイドルになるための方法」を、全国の女性たちに知らしめたのだ。後の、地上・地下にかかわらず、モーニング娘。に憧れてアイドルになる人が増えたのは、そのような理由もあったからだろう。

 そして、今でも地下アイドルの現場では、モーニング娘。をはじめとした、ハロプロの楽曲がよく歌われる。それは、このような経緯を考えれば、ごく自然な流れなのである。

 その頃、私は何をしていたかというと、メジャーなアイドルが出てきたことを横目で見つつ、ライブハウスなどでのアイドルライブに通っていた。まだ今のようなフォーマット(地下アイドルが複数出演→物販→特典会)ができておらず、その内容はさまざまであったが、新しい文化が生まれてくる胎動のようなものを感じていたものだった。

 モーニング娘。、そしてハロプロが破竹の勢いで人気を博し、アイドル界が盛り上がっていた平成17年、AKB48グループが劇場公演を開始する。48グループと、その後、ライバルグループとして結成された坂道シリーズの躍進については、改めて語るまでもないだろう。

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「ガンバレ乙女(笑) 」(ポニーキャニオン)

 この時期のもう一つ大きな出来事として、「アイドリング!!!」の存在を挙げておきたい。平成18年にフジテレビのCSで番組がスタートして以来、9年間に渡りバラエティ豊かな放送を続けてきた。一方、音楽に関しても、クオリティの高い楽曲が多く、ライブなども積極的に行っていた。彼女たち、そしてスタッフの一番の功績は、平成22年から開催されている、日本最大級のアイドルフェス『TOKYO IDOL FESTIVAL』(TIF)の開催であろう。

 私も、第1回から参戦しているが、いわゆる“地下”を中心に活動しているグループや、ローカルアイドルなども出演しており、現在のアイドルブームを作り上げた立役者ともいえる。

 平成も後期に入ると、ライブアイドルはますます多様化をしていく。TIFに加え、『アイドル横丁夏まつり!!』『@JAM EXPO』といったフェスが開催され、アイドルが出演するライブ会場も増えていく。また、ネット環境の普及により、アイドルたちがSNSなどでファンと直接交流することもできるようになる。地方に住んでいても、情報を得て、アイドルの魅力を感じたりすることもしやすい時代になったのだ。

 ただ、その反動として、アイドルのグループのサイクル(結成から解散、メンバーチェンジまでの期間)が早くなっているようにも感じる。ファンが常に新しいものを求めるために、それに対応する基軸などを打ち出さなくてはいけなくなったのだ。これは、どこが悪いということではない。新しさを感じつつも、変わらない魅力を維持する、それは、時代が変わろうともアイドルが人気を保っていくための秘訣であるだろう。

 そして現在、ハロプロ、48グループ、坂道シリーズは引き続き人気を集め、地下のアイドル現場も健在だ。

 平成の30年間で、アイドルを取り巻く環境は、驚くほど変化した。つらい冬の時代を乗り越え、今のアイドル文化が花開いたことを思うと、いちアイドルヲタクとして、感慨深い思いだ。

 この10連休には、「平成最後の」「令和最初の」と銘打ったライブが数多く開催される。今のアイドル文化の礎となった、平成アイドルの足跡を感じながら、新しい時代を迎えてみてはいかがだろうか。

(文=プレヤード)

最終更新:2019/04/29 21:00
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