日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『Iターン』見どころは鈴木愛理?

『Iターン』第3話で猛フィーチャー! 鈴木愛理がかわいすぎる!! 

小市民の脇の甘さとサラリーマンの打たれ強さが同居するムロ

 そんな愛理に「手相が見れる」と言って腕をさすりまくるのはTKO木下だ。前回の接待で肩に手を回したのに続き、今回も愛理をセクハラしている。木下が若い子をセクハラする様は、妙に生々しい。そんな人が美人局に遭い、白ブリーフ姿で女とまぐわる写真を撮られる展開は、末路として非常にしっくりきた。

 つまり、古田と連携し、そのつもりがないのにムロが犯罪で成果を上げてしまった形だ。悪行に手を染め、サラリーマンとヤクザの二重生活は本格化。小市民が受け身でいて、脇の甘さから圧に負け、絶望の淵にはまっていく下り坂。なのに、不思議と悲壮感がないから不思議だ。きっと、前回までに会社員の悲哀が十分描かれていたことが効いているのだろう。「サラリーマンは打たれ強い」という印象が助走となり、悲劇とコメディの比率がいいバランスになった。ムロがただの善人ではなく、嫌悪すべき欠点を持っていることも大きい。だから、かろうじてコメディに着地している。この手の役をやらせたら、やはりムロの右に出る者はいない。

 1~2話に比べ、若干テンポが良くなった感のある第3話。加えて、ヤクザに翻弄されるムロの下で2人の部下が仕事に目覚めつつあるのも救いだ。あとはムロが巻き返す展開を待つばかりだが、原作を読む限り、そのフェーズに入るのはまだまだ先である。

(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2019/08/02 14:00
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