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安倍政権の内閣改造で注目される二階俊博&小泉進次郎の処遇と「3つの裏テーマ」とは?

安倍晋三首相

 9月2日、安倍晋三首相は政府与党連絡会議で「来週、内閣改造を行いたい」と明言した。「安定と挑戦の強力な布陣を整えたい」と首相が意気込む内閣改造と党役員人事の行方に、永田町は浮足立っている。

 人事の焦点は、滝川クリステルと電撃的な「デキ婚」を発表した小泉進次郎衆院議員と、自民党の「ナンバー2」として3年余り首相を支えてきた二階俊博幹事長の処遇だ。最近の報道では「進次郎の初入閣」「二階は続投」との論調が目立つが、その理由を大手紙政治部デスクはこう解説する。

「安倍首相の頭にある内閣改造の裏テーマは、『政権の安定』『韓国シフト』『消費増税対策』の3つだと言われます。まず、どう批判されようと政権の骨格は崩さない。菅義偉官房長官と麻生太郎副総理兼財務相の留任は既定路線で、その延長に、二階幹事長の続投がある。自派閥を選挙で優先しすぎたり、新中派で独自外交する二階氏が一部で煙たがられることは事実だが、政権内の裏を知る二階氏を野に放ったら何を言われるかわからない。そのリスクを取るくらいなら、まだ政権中枢で『吠えて』いてもらった方が得策だとの判断で続投が濃厚です」

 次に、目下外交上の最重要課題の1つである韓国問題へ対応できる人選が進んでいるという。元徴用工問題に端を発し、韓国向け輸出の優遇措置の停止、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄にまで発展した韓国との関係は「戦後最悪」とも言われる。保守層の支持基盤を持つ安倍政権にとって、韓国への対応を誤ると致命的なダメージになりかねない。そのため、安倍首相も人事で神経をとがらせているようだ。

「河野太郎外相は、外務省の官僚に忖度しない毅然とした姿勢が安倍首相に評価されています。安倍首相側近の茂木敏充経済再生担当相もポストを狙っており『次は俺が外相だ』と吹聴しているようですが、河野氏が留任とみられています。同じく、世耕弘成経済産業相も輸出政策に関する説明会での答弁などが韓国におもねらなくていいと首相は好意的で留任するでしょう。一方、韓国海軍による自衛隊哨戒機へのレーダー照射問題時の弱腰対応などで批判されている岩屋毅防衛相は更迭される見込み。後任には安定力がある小野寺五典元防衛相の返り咲きや、首相側近で徴用工問題などでも強気の発言を続ける萩生田光一幹事長代行の大抜擢がささやかれている」(前出・デスク)

 最後が、10月に予定されている消費増税に対応するシフトだ。どんな政権でも増税を断行すれば間違いなく支持率は下落する。消費が冷え込んで経済環境が悪化すれば、政権存続の危機にもなりかねない。そこで、国民からの批判をかわすための矢面に立たされそうなのが小泉進次郎氏だという。2018年10月に安倍首相が創設した「全世代型社会保障改革担当大臣」に任命される可能性が取りざたされている。

「自民党の厚生労働部会長でもある進次郎氏は『新時代の社会保障改革ビジョン』を提言するなど、税と社会保障には一家言あります。進次郎氏が前面にたって『いかに増税が国民の老後の社会保障に必要なのか』を熱弁してもらえば、国民からの批判の声も弱まるのではと自民党は考えている。ただ、口さがない自民党議員からは『結婚して客寄せパンダではいられなくなったから、今度は弾除けパンダだな』と揶揄する声も聞こえてきます」

 権謀術数の渦巻く内閣改造・党役員人事の発表は、9月11日を軸に調整が進んでいる。

最終更新:2019/09/04 10:30
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