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「中国人留学生が香港キャンパスで孤軍奮闘」記事であらわになった、香港と中国の民度の違い

文=青山大樹

香港中文大学で反デモ演説を繰り広げた中国人学生(今日頭条新聞)

 香港政府は逃亡犯条例の改正案を撤回することを正式に表明したものの、今も中心地の路上や広場には多くのデモ参加者が集まっている。また、世界各地では現地香港人の集会を、中国人が襲撃する傷害事件が続発しており、デモの余波は世界に広がっている(参照記事)。

 中国メディアは、今回の香港大規模デモを“暴徒によるテロ行為”と強い口調で非難し、武力によるデモ隊鎮圧の正当性を強調している。そんな中、一人の若者が「英雄」として祭り上げられている。

「今日頭条新聞」(9月3日付)によると、新学期が始まった香港では、高校生や大学生が授業をボイコットし、校内で逃亡犯条例反対の集会を行っている。そんな中、香港中文大学で、大陸からの留学生が1人でボイコット反対の演説を敢行したという。

 この学生は中国のパスポートを片手に、ボイコットを行っている数万人の学生に向かって「俺は中国人だ! こんなことをするお前たちには大学生の資格はない! 俺は香港警察を支持する! 大学生は勉強していればいいのだ!」などと大声で非難。さらに、校内に掲げられていたデモ隊の旗を引き裂くなど過激な行動を続け、近くにいた学生たちに制止された後、自ら現場を去ったのであった。

 この事件について中国メディアは、「デモ隊の旗を破り、授業をボイコットする香港の学生たちに立ち向かったこの中国人学生の勇気は素晴らしく、中国からは称賛の声が寄せられている」とセンセーショナルに報道。中国のネットユーザーからは、「悪魔たちを前に1人で立ち向かったこの青年は素晴らしい」「これこそ本物の中国人だ! 熱血青年だ」と、中国人学生の行動を褒めたたえるコメントが多く寄せられている。

 しかし、今回の出来事、世界各地で香港人が中国人の襲撃を受けていることを考慮すれば、この学生が数万人の香港人学生を前に反デモ演説を行っても無事だったことは、香港と中国の民度の違いを証明したといえよう。もし中国の大学で香港人学生が反中を叫べば、無事ではいられないだろう。メディアを使いデモ隊への圧力を強める中国だが、なかなかうまくはいかないようだ。

(文=青山大樹)

最終更新:2019/09/10 09:46
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