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エッジ・オブ・小市民【3】

何がなんだかよくわからないまま金を払い続ける「増税パンチドランカー」

文=堀田功

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社会と日常、その狭間。あまり明るくなさそうな将来におびえつつ、なんとなく日々を過ごしてしまっている小市民的な視点から、見えてくるものを考える。

 消費税の税率が10%に引き上げられた。あわせて“軽減税率”“キャッシュレス決済ポイント還元”“プレミアム付き商品券”などという、よくわからないものが暮らしのなかに出現した。いや、プレミアム付き商品券については使っている人を見たことも聞いたこともないので、とくに出現していないのかもしれない。とりあえず、今のところは痛税感よりも「なんかよくわからないな」という割り切れない感じと戸惑いのほうが大きいのではないだろうか。

消費税増税の反動の景気対策に2兆円超!?

 軽減税率の対象品目について、すべて完璧に理解している人はきっといないだろう。ラムネのフタ部分のオモチャ笛が“一体資産”とされて軽減税率の対象にならないとか、テイクアウトとイートインをめぐるゴタゴタとか、「もうどうでもいい」という気になって当然だ。店舗によって異なるキャッシュレス決済サービス、還元ポイント率をすべて把握している人もきっといない。とりあえず、これまで同じように買い物をして、たまにレシートを確認して商品によって税率が8%だったり10%だったり、ポイントが還元されていたり、いなかったり、するのを見て「へえ……」と軽い無力感を覚えるぐらいしかできない。麻生太郎財務大臣は消費税増税にともなう混乱について、「日本人の計算能力は極めて高い」から「ないと期待している」と述べたそうだけれど、計算能力の問題ではないよね。そもそも麻生大臣自身、かつて軽減税率について「面倒くさい」と言っていたはず。経団連の中西宏明会長もポイント還元制度について「やり方が難しく、どのように機能するかは正直わからない」といっていたので、私たちが面倒くさくてよくわからないと感じるのも当然だろう。

 まあ、軽減税率やキャッシュレス決済ポイント還元がまったくもって意味不明でいかにバカバカしいものであるかは、増税前からさんざんっぱら指摘され続けてきたし、その事態の混迷っぷりも嫌というほど見せつけられてきた。それでも実際に始まったら少しは慣れてくるのかな、なんて思っていたけれど、やっぱり全然そんなことはなかった。これからもずっと「よくわからないな」というぼんやりとした嫌な感じを抱えたまま慣れることなく、増税した消費税を払い続けていくことを思うと、厭世的な気持ちにならざるを得ない。

 消費増税は“社会保障の充実と安定化”のためということで、実際に社会保障費が年々上がっていって大変なことになっているということは嫌というほど聞かされている。しかし、今回の消費税増税分のうち社会保障費に充てられるのは、そのうちの一部でしかなく、それも軽減税率実施に必要な財源でほとんど帳消しになるとか、その財源を確保するために社会保障費からも1000億円回されるとかいう報道に接すると、わけのわからないものが余計にわからなくなってくる。さらに、消費税を増税すると当たり前だが消費が冷え込むということで、件のキャッシュレス決済還元やプレミアム付き商品券といった景気対策に2兆円を超える金が投入され、もろもろのコストを計算すると、増税で見込まれる増収を超えてしまうそうだ。「へえ……」と思ったね。

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