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安倍政権批判への制裁か? 映画『宮本から君へ』の助成金取り消し騒動のキナ臭さ

『i-新聞記者 ドキュメント-』がヒットしたら安倍政権は困る!?

 さらに、森監督が手がけた『i-新聞記者 ドキュメント-』は、望月記者が実際に沖縄の辺野古基地問題や加計学園問題、伊藤詩織さん事件など「政権の闇」を追求していく構成になっているという。

 このような映画が前作同様にヒット作となれば、安倍政権のイメージダウンにもなりかねない。両作品に携わる河村氏は政府にとって苦々しい存在であり、『宮本から君へ』の助成金を取り消すことによって、河村氏やその周辺に政府が何らかの「圧力」をかけようとしているのではないか、という疑義があるのだ。内情を知る業界関係者はこう話す。

「当初、芸文振は『ピエール瀧さんの出演シーンを消してくれ』と要求してきました。製作サイドが『それはできない』と拒否すると、『じゃあ、(助成金は)取り消しですね』という強硬な姿勢に出てきました。今まで映画において、国の助成金が交付取り消しになった前例は記憶にありません。公開中の『解放区』という映画は内容の過激さから、修正への協議の結果、助成金を返上することが話題になりましたが(参照記事)、これは大阪市からの助成金です。映画『新聞記者』との関わりがあったかは明言できませんが、なんらかの政治的圧力が動いていると思わざるを得ません」

 10月23日には『i-新聞記者 ドキュメント-』の先行試写が都内で開催された。檀上に立った河村氏は『宮本から君へ』の助成金取り消し問題にも言及し、こう語気を強めたという。

「『政府により表現の自由が脅かされることについて非常に強い憤りを感じている』と述べていました。また『こうしたやり方には徹底して戦う。そのための準備を着々と進めている』とも話しており、河村さんの強い意志が感じられました。河村さん自身も映画『新聞記者』との関係は明言していませんでしたが、会場内からは河村さんの決意に拍手が沸き起こり、なんとしてもこの映画をヒットさせて安倍政権に一矢報いたいという雰囲気が充満していました」(先行試写の出席者)

 政権に批判手的な映画をプロデュースしたからといって、その人物が関わった映画の助成金を政府が不交付にするという事態が本当に起こっているならば、それこそ映画で描かれている「政権の闇」そのものではないか。

最終更新:2019/10/31 12:43
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