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中国版「女子高生コンクリ殺人事件 」か……拉致・監禁・集団強姦殺人の軽すぎる判決に批判噴出

殺害された少女(捜狐新聞より)

 1988~89年に足立区綾瀬で発生した「女子高生コンクリート詰め殺人事件」は、30年以上が経過した今なお、人々の記憶に深く刻まれているが、そんな事件に酷似した少年犯罪が中国で話題となっている。

「捜狐新聞」(12月5日付)によると、昨年9月22日、陝西省楡林市で、15歳の女子中学生が突然行方不明となる事件が発生した。少女はこの日、「友人と会う約束がある」と家族に告げて自宅を出たが、その後、帰宅することはなかった。2カ月後、少女は遺体となって発見された。

 警察は少女を拉致・強姦の上、暴行を加えて殺害したとして、近所に住む15~17歳の少年6名を逮捕した。少年グループの供述によると、彼らは普段からSNSで女性を集め、地元のホテルなどで違法な売春あっせん業を行っていたという。少女が行方不明となった日、少年グループはSNSで知り合った彼女を言葉巧みに呼び出し、ホテルに監禁すると、無理やり売春させたというのだ。その後、少女が抵抗したため、集団で暴行を加えて殺害、遺体をバラバラに解体して遺棄したのだ。

 今月5日、少年グループの裁判が結審を迎えたのだが、その判決も綾瀬の女子高生コンクリ殺人事件を彷彿とさせるものとなった。裁判官は事件発生当時、彼らが未成年者であったことなどを配慮し、主犯格の少年に無期懲役を、ほかの5名には懲役3年半~15年というあまりにも軽過 ぎる判決を下したのだ。

 判決後、少女の父親はメディアの取材に応え、「少年グループやその家族からは、現在まで謝罪の言葉さえもありません。私も妻も事件のショックで、この1年、仕事も手につきません。娘が帰ってくる気がして、今も娘の分まで食事を作ってしまうのです。経済的な問題もあり、まだ娘をお墓に入れることもできません」と、つらい胸中を語った。

 これだけの凶悪な事件にもかかわらず、あまりにも軽い判決に、ネット上を中心に、裁判所に対する厳しい意見が寄せられている。中国では今年10月にも、大連市で13歳の少年が10歳の少女を強姦・殺害するという痛ましい事件が発生したが、少年法の壁に阻まれ、なんと犯人の少年には無罪判決が下っている。

 中国では凶悪犯罪の低年齢化が進んでおり、未成年者であっても、刑事責任を問うべきであるという議論が噴出している。たびたび少年法改正が議題となる日本にとっても、決して他人事ではないだろう。

(文=廣瀬大介)

最終更新:2019/12/13 16:00
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