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弘中綾香、宇垣美里…いま好かれる女性アナは、「女子アナ」ではない

文=日刊サイゾー編集部(@cyzo

毎年恒例の「好きな女性アナウンサーランキング」「好きな男性アナウンサーランキング」を、今年もORICONが発表した。

 このランキングは5回首位を獲得すると殿堂入りする決まりになっており、日本テレビの桝太一アナや水卜麻美アナ、元フジテレビの高島彩アナらが殿堂入りしている。TBSの安住紳一郎アナも殿堂入りをしたアナウンサーのひとりだ。

 その安住アナが、15日放送の番組『安住紳一郎の日曜天国』(TBSラジオ)で、「好きなアナウンサーランキング」の弊害を説明し、廃止を求めた。

安住紳一郎アナ「人気を気にすると言えない一言が出てくる」
 番組冒頭で、「好きなアナウンサーランキング」で安住アナが殿堂入りしていることを今まで知らなかったという視聴者からの手紙を紹介。

 安住アナは<本人に(殿堂入りしていたことを)言わせないでください!>と笑いを取りながらも、そろそろこういったランキングは止めにしてほしいと訴え、その理由を明かした。

<アナウンサーは人気(が重要)じゃないっていうことを何度も言ってるんで、そろそろこういうランキングは止めにしていただきたいと個人的には思います>
<人気を気にすると言えない一言とかが出てくるんだけど、それはやっぱりアナウンサーとしてはそういう仕事じゃないから。嫌われると思っても言わなくちゃいけない一言はある>
<若手のみなさんも少しこういうランキングとかを意識してしまうので、コメント、番組の進行も、嫌われないように嫌われないように嫌われないように、こういう意見の人もいるので、と全方位外交になって>
<それはひとつの意味では合ってるんですけど、最近はあらゆる方向に全方位外交になっちゃって、少し前に進まない感じになってますので。そういう風潮も真面目な話として一言お伝えしたいなと思います>

 ランキングという形で自分の人気が顕著になれば、発言には慎重にならざるを得ないだろう。

 また、「好きなアナウンサー」だけでなく、「嫌いなアナウンサー」のランキングを発表する週刊誌もあり、多くのネットニュースがその結果を取り上げる。これは容易に、そのアナウンサー個人へのバッシングへと発展する。

「好き」1位の弘中綾香アナウンサーは“女子アナ”像を壊す
 そもそもアナウンサーとはどういう仕事なのだろうか。女性アナウンサーの場合、清潔感や容姿の美しさ、愛嬌などが求められる “女子アナ”像も根強い。

 難関大学で学び、熾烈な就職活動に勝ってテレビ局に入社したにもかかわらず、バラエティ番組ばかりを担当する女性アナもいる。報道番組に出演しても、自身の意見を述べるより、解説員やゲストに相槌を打ち、つつがなく進行することを求められてきた。

 さらに「30歳定年退社」神話も長くあった。23歳で就職するのに、女性アナウンサーの“賞味期限”は30歳だったのだ。

 近年、ようやく30歳で寿退社という流れは多少変化し、結婚や出産を経てもアナウンス室に残る女性アナウンサーは増えつつある。

 そしてこれまで醸成されてきた“女子アナ”像を壊すように、自分の意見をはっきりと表明する女性アナウンサーも少なからず出てきている。

 特に注目すべきは、テレビ朝日の弘中綾香アナウンサーだ。弘中アナは「Hanako」(マガジンハウス)のウェブサイト「Hanako.tokyo」で「弘中綾香の純度100%)」という連載コラムを持っているが、そこに綴られる言葉は実に率直だ。

 連載第1回では、テレビに出ているからといって勝手に模索、脚色、拡散されることは生きづらいと告白。

<一度こちら側に立ってみると、なんと息のしづらいこと。仕事のこと、プライベートのことをあれこれ検索され、あること無いこと勝手に書かれる。脚色されたイメージが出来上がり、とんでもない速さで拡散する>
<でも、私はもう、一方的に決めつけられることに飽き飽きした。飽き飽きして、嫌気がさして生きづらくなった>

 そんな弘中アナは今年4月に出演した『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、「結婚=幸せ」という価値観に異を唱えた。当時独身だったオードリーの若林正恭から結婚願望を聞かれた弘中アナは、以下のように答えている。

<私、結婚ってしなきゃいけないのかなって考えているほうの人間なんです。すごい面倒くさい人間なんですけど>
<なんでこうも世間は結婚しなくてはいけないのか、または、結婚イコール幸せと考えているのか。その一元的な発想に、ちょっと『う~、胃もたれ……』っていう感じ>

空気に流されない宇垣美里アナ
 元TBSの宇垣美里アナも、その場の空気に流されないアナウンサーだ。

 宇垣アナは『サンデージャポン』(TBS系)に準レギュラーとして出演していたが、昨年10月の放送でディレクターから結婚願望を聞かれる、「ある」とは答えながらも、「お相手はいるんですか?」という次の質問には、「ん?」と無表情で返した。そして、ディレクターと宇垣アナの「いるんですか?」「ん?」というやり取りが、3回ほど繰り返された。

 一般的に「笑ってごまかすのが正解」とされてきたような場面で、なぜ宇垣アナは「ん?」を貫いたのか。後日の『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ)で、宇垣アナはその理由を明かしている。

<(結婚や恋愛観についての質問は)その人のセクシャリティに関することだから>
<だから私は(「ん?」と返すことによって)その質問あんまり好きじゃないよって伝えたかったんですけど>
<私はずっと気にしていきたいと思うし、できれば人もそうしたほうが、傷つく人も減るんじゃないかな>

 宇垣アナは今月11日の『関ジャニ∞のジャニ勉』(関西テレビ)にゲスト出演。「黙ってオレについてこい」というタイプの男性はどうかと問われると、<私は私の行きたいところに行くので>と、さらりと返していた。

 “女子アナ”らしくない彼女らを「変人」「生意気」「お高く留まっている」など、否定的に扱うメディアもある。

 しかし、弘中綾香アナは昨年の「好きな女性アナウンサーランキング」では2位、今年は1位に輝いた。なお、昨年2位に輝いた際には<お給料は変わらないんで、意味ないんです>と彼女らしいコメントを残していた。

 宇垣美里アナも、彼女の発言に共感する女性は少なくない。彼女たちのような新しい女性アナウンサー像への支持は、着実に増えているだろう。

最終更新:2019/12/21 05:30

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