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映画『パラサイト 半地下の家族』公開記念Wインタビュー

格差社会をエンタメ化した『パラサイト』が話題  “映画至宝”ポン・ジュノ&ソン・ガンホが来日!

文=長野辰次(ながの・たつじ)

物語構造に影響を与えた日本人監督

――失業中の父親キム・ギテク(ソン)たち4人家族が暮らす半地下の家は、一番高い所にトイレがあり、一家はトイレよりも低い居間で無気力に過ごしているわけですが、実際にああいう構造の家はあるんでしょうか?

ポン 映画で撮影した半地下の家と豪邸はセットですが、実際に韓国にある半地下の家をいろいろと参考にして組んだものです。なぜ、トイレが一番高いか不思議に思うかもしれませんが、水圧の問題で、トイレが低すぎると逆流して、トイレから水があふれてしまうからなんです。半地下の家のトイレがすべてああいうトイレになっているわけではありませんが、トイレが居間よりも高くなっている半地下の家は実在するものです。

ソン 今回は『パラサイト』の撮影期間中を半地下のセットで過ごしたわけだけど、俺も実際に若い頃は半地下の家で暮らしていたんだ。あまり長い期間じゃなかったけど。芝居やっているヤツはみんなお金がないから、安い部屋で暮らすことが多いんだよ。日本じゃ、ああいう構造の家はないの?

――日本には半地下構造の家はあまりないですね。風呂なし、トイレ共同、北向きの日の当たらない四畳半一間に家族全員で暮らすような感じでしょうか。

ポン 韓国特有な住宅事情なのかもしれません。韓国では1970年代に多世帯住宅を建てる際、半地下部屋を造ることが義務付けられていたという説を聞いたことがあります。半地下の部屋は暮らすのには適さないから、賃貸として貸し出すようになったみたいですね。

半地下の家で暮らすキム・ギテク(ソン・ガンホ)たち家族は、全員が無職。宅配ピザの箱を組み立てることで、わずかな日銭を稼いでいた。

――『パラサイト』に登場する社長一家は高台の豪邸で暮らし、貧乏なキム一家は半地下で暮らしている。物理的な高低差が、そのまま格差社会をシンボリックに表現しています。ポン監督は宮崎駿監督のTVアニメ『未来少年コナン』(NHK総合)が大好きだそうですが、高低差の関係はインダストリアの「三角塔」を彷彿させます。

ポン インダストリア! 『未来少年コナン』は僕が子どもの頃、一番好きな作品でした。荒廃した未来社会を象徴する「三角塔」では上層階にはレプカたち上流階級層が暮らし、地下のスラム街には額に焼き印を押された貧民層が暮らしていましたよね。そこへコナンたちが現れたことで、地下で暮らす人々は一斉蜂起し、「三角塔」の上層部を目指して駆け上がっていくことになる。あの上下関係の物語構造は『パラサイト』と同じです。宮崎監督は高低差を作品の中に取り込むことに非常に優れたアニメーション作家です。宮崎監督の作品は何度も繰り返し観ました。僕の作品にかなり影響を与えていることは間違いないでしょうね。

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