日刊サイゾー トップ > 長野辰次(映画ライター)

長野辰次(映画ライター)の記事一覧 (215件)

深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.739

井口昇ワールドのヒロイン集結! 商業映画では描けない禁断の世界『異端の純愛』

 個性の強い映画監督たちの中でも、より際立った異能ぶりで知られているのが井口昇監督だ。劇団「大人計画」の役者として活動する一方、自主映画『クルシメさん』(98)や『恋する幼虫...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.738

進化系ヘイトクライムを体感する92分間! 社会派スリラー『ソフト/クワイエット』

 ヘイトクライム(偏見や差別に基づく犯罪)を題材にした作品は、ホラー映画『ゲット・アウト』(17)や実録映画『SKIN スキン』(19)など、現代社会の病巣をあぶり出した注目...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.737

憎しみ合いながら、母と娘はなぜ同居するのか? 映画『同じ下着を着るふたりの女』

 なんとも意味深なタイトルではないか。同じ下着を共有する女たちとは、どんな関係なのだろうか。韓国映画『同じ下着を着るふたりの女』を観ると、“ふたりの女”とは同居中の母と娘であ...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.736

役所広司&菅田将暉共演『銀河鉄道の父』 宮沢賢治はリアル“でくのぼう”だった?

 視点を変えることで、それまでとは違った歴史や人物像が浮かび上がってくる。作家・門井慶喜の直木賞受賞作『銀河鉄道の父』(講談社)は、童話作家・詩人として著名な宮沢賢治の生涯を...
『ハマのドン』松原文枝監督インタビュー

『報ステ』元プロデューサーが撮った初の劇場映画 カジノに反対する男の生き様ドキュメンタリー

 鶴田浩二や高倉健が主演した、往年の任侠映画を観たような面白さがある。テレビ朝日の看板番組『報道ステーション』のチーフプロデューサーを務めた松原文枝さんの初監督作『ハマのドン...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.735

愛を求めたチェコ最後の女性死刑囚 実録犯罪映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』

 無差別大量殺人はなぜ、どのようにして起きたのか。このシリアスな問題に真正面から迫ったのが、実録犯罪映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』だ。1973年、社会主義国だったチェコ...

横浜流星が“モンスター”に変身!? 藤井道人監督の社会派ミステリー『ヴィレッジ』

 子どもの頃に見たテレビアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(フジテレビ系)に、とても恐ろしい妖怪が現れた。そいつは“牛鬼”という名の不気味な怪物で、何が恐ろしいかというとそいつを倒した...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.734

アダルトショップを舞台にしたモンゴル映画 Z世代の青春『セールス・ガールの考現学』

 モンゴルから、たまらなくキュートかつユニークな青春映画が届けられた。物語の舞台となるのはモンゴルの首都ウランバートル。人口160万人の大都市にあるアダルトグッズショップで、...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.733

イスラムの聖地で起きた娼婦連続殺人事件 ミソジニー社会の闇『聖地には蜘蛛が巣を張る』

 イスラム教の聖地にて、連続殺人事件が起きた。イラン第2の都市・マシュハドはシーア派最大の聖地として巡礼者たちで賑わう一方、アフガニスタンとの国境に近く、アヘンの密売ルートに...
紀里谷和明監督インタビュー

“映画監督”紀里谷和明、最後のインタビュー 『世界の終わりから』と20年の闘いを語る

 紀里谷和明が描く「終末の物語」。最新作にして最後の作品。  そう銘打たれた紀里谷監督の劇場映画『世界の終わりから』が現在公開中だ。紀里谷監督といえば、往年の人気アニメを実写...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.732

凶悪事件のトラウマが伝播する社会派ホラー! シリーズ最終作『ハロウィン THE END』

 世界中を震撼させてきた人気ホラーシリーズが、ついに終焉を迎えた。ハロウィンの夜、不気味なマスクを被った“ブギーマン”が殺戮を繰り広げる『ハロウィン』シリーズ。オリジナル版の...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.731

石井岳龍、最後の授業『自分革命 映画闘争』 観客を挑発する過激なメタ構造映画

 大学教授である石井岳龍監督が、キャンパス内で拳銃をぶっ放す。石井監督の5年ぶりの新作映画『自分革命 映画闘争』は、日大藝術学部在籍時に撮った伝説的なデビュー作『高校大パニッ...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.730

松山ケンイチ、長澤まさみが火花を散らす社会派ミステリー『ロストケア』

 高齢者たちを狙った連続殺人鬼と、法の番人である検事が、真正面から火花を散らして激突する。映画『ロストケア』は社会派ミステリーとして、とても見応えがある作品だ。殺人の容疑を掛...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.729

加害者と遺族の両視点で描く法廷サスペンス! “少年犯罪”をテーマにした問題作『赦し』

 取り返しのつかない罪を犯した未成年者は、はたして更生することができるのか。愛する家族を奪われた被害者遺族は、加害者を赦すことができるのか。少年犯罪というシリアスなテーマに迫...
足立正生監督インタビュー

足立正生監督が描く「宗教2世」の苦悩 追い詰められし者の決起『REVOLUTION+1』

 制作が発表されるやいなや、センセーショナルな話題となったのが足立正生監督の新作映画『REVOLUTION+1』だ。2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相射殺事件を題材に、...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.728

竹中直人監督、斎藤工主演『零落』はヒロイン・趣里の美しさに魅了される

 女優を美しく撮ることに関しては、トップクラスと言っていいだろう。竹中直人監督が撮る映画は、監督デビュー作となった『無能の人』(91)以降、どの作品もヒロインの美しさが際立っ...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.727

8ミリ映画の青春『Single8』 ファインダーの中のヒロインはなぜ美しいのか?

 憧れの存在に、ちょっとでも近づきたい。物づくりへの第一歩は、そんな初期衝動から始まる。技術も経験もお金もないが、情熱だけは余りあるほどある。小中和哉監督の新作映画『Sing...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.726

“嘱託殺人”を題材にした犯罪映画『タスカー』絶望の先にあるものは何か?

 ジャン=リュック・ゴダールが死んだ。ヌーベルヴァーグの巨匠は、スイスの自宅で安楽死を選んだ。彼の最期を看取った家族や看護士に「ありがとう、みんな。この最期を実現してくれて…...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.725

ティモシー・シャラメ主演のR18ホラー 美しき人喰いたち『ボーンズ アンド オール』

 文明社会における最大のタブーとして、カニバリズム(人肉食)が挙げられる。人間が同じ人間を共食いするという行為には、戦慄を覚えずにはいられない。そんな禁断のテーマを描いたのが...
制作舞台裏と後半戦の見どころ

『インフォーマ』はなぜテレビドラマの常識を覆したのか…プロデューサーを直撃!

 情報は独自に入手したものほど価値があり、新しければ新しいほど価値は高まる。そんな生きた情報を武器に、社会を揺るがす情報屋を題材にしたドラマ『インフォーマ』が、現在カンテレ(...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.724

城定秀夫監督が映画界で高評価される理由とは? 映画愛溢れる『銀平町シネマブルース』

 生命の喪失と再生、夢の終わりと現実との対峙。文字にすると仰々しいが、そんな普遍的なテーマをユーモアと祝祭感をたっぷりに描いたのが、ただいま絶賛ブレイク中の城定秀夫監督の新作...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.723

「高齢者売春組織」は善か悪か? シニアの性問題を描く『茶飲友達』

 事件が発覚したのは、2013年10月だった。高齢者専門の売春クラブが東京都内で摘発され、クラブの経営者が逮捕された。一般新聞に三行広告を掲載し、集まった男性会員は約1000...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.722

メンヘラ女子と意識高い系男子が出会った痛い青春もの『生きててごめんなさい』

 青臭くて、ひとりよがりで、あまちゃんで、心の奥にはケロイド状の傷が残ったままなので、振り返るのがかなりつらい……。社会人になりたての頃は、誰しも仕事や恋愛につまずき、のたう...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.721

中国当局の検閲が2年間にも及んだ犯罪ミステリー『シャドウプレイ完全版』

 中国のロウ・イエ監督は、中国当局と闘い続けているタフな映画監督だ。中国ではタブーとなっている「天安門事件」を扱った『天安門、恋人たち』(06)は、国の許可が下りないままカン...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.720

人類史上最もおぞましい再現ドラマ  悪の凡庸さ『ヒトラーのための虐殺会議』

 ヴァン湖(ヴァンゼー)はドイツの首都ベルリンの西郊外にある行楽地として知られている。そんなドイツ市民に愛されるヴァン湖の湖畔にある瀟洒な別荘にて、恐るべき秘密会議が第二次世...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.719

ハリウッドタブーを暴く『SHE SAID/シー・セッド』 「裸の王様」が裁かれるとき

 一本のネット記事が口火となり、#MeToo運動が世界に広まることになった。2017年10月、ハリウッドの大物プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタインは長年にわたる性犯...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】年末年始編

宗教二世の苦悩『REVOLUTION +1』ほか 2022年に話題となった日本映画たち

 2022年の国内最大のニュースといえば、7月8日に奈良市で起きた安倍晋三元首相射殺事件に尽きるだろう。安倍元首相を自作した銃で襲った山上徹也容疑者の供述がきっかけで、世界平...
映画『餓鬼が笑う』公開記念対談 大江戸康×平波亘

骨董品の世界を舞台にした地獄めぐり 映画『餓鬼が笑う』クリエイターズ対談

 ガラクタ同然と思っていたものが数十万円や数百万円で売買されることもあれば、大金を払って手に入れたお宝が偽物であることもありえる。素人の目には、うさん臭くてヤバい人たちが潜む...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.718

昭和世代はなぜフィリピンに惹かれるのか? 格差社会の幸福論『ベイウォーク』

 フィリピンのスラム街で暮らす「困窮邦人」たちの実情をリアルに伝えたドキュメンタリー映画『なれのはて』は2021年暮れに劇場公開され、新宿K’sシネマが連日満席になるなど、予...
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.717

岸井ゆきの主演『ケイコ 目を澄ませて』 主人公の台詞は、たったひと言だけ

 外出の際はマスクをするのがコロナ禍以降の常識であり、マナーだろう。そう思ってマスクをずっと着用していたが、一部の人にはマスク越しの会話が負担になることを初めて知った。映画『...
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