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沖縄ヤンキーが絶滅? “荒れる成人式”が様変わりで、メディアも警察も肩透かし

恐る恐るカメラを向けると、にこやかに撮影に応じてくれた新成人たち

 今年も全国各地で成人式が行われ、多くの新成人が大人への第一歩を踏み出した。この時期の「風物詩」となっているのが、新成人によるトラブル。長崎市では無職の新成人が暴走バイクを追跡していた警察官の前に立ちはだかって進路を妨害し 、顔を殴るなどしたとして現行犯逮捕された。

 茨城県石岡市では専門学校生の新成人が酒に酔った挙げ句に成人式会場のドアを破壊して現行犯逮捕され、横浜市の成人式では新成人同士が殴り合うなどし、会場は大荒れとなった。マスコミも、定番となった「荒れる新成人」の画を捉えようと各地に記者やカメラマンを派遣していた模様だが、期待した画が撮れなかった地域もあったようだ。

「『成人式が荒れる』として全国的に有名だったのが沖縄です。かつては新成人となったヤンキーたちが、那覇市の中心部に位置する国際通りなどに繰り出して警察官と小競り合いを繰り返していました。奇抜な衣装に身を包み、派手な改造車でパレードをする沖縄のヤンキーたちの姿を捉えようと、週刊誌やテレビがこぞって取材にやって来たものですが……」(地元紙記者)

 今年も沖縄入りしたメディアはいたものの、残念ながら彼らの期待通りの展開とはならなかった。

ド派手な出で立ちで闊歩するヤンキー風の新成人はいるものの、乱闘騒ぎや迷惑行為などは見られなかった。

「例年のような派手な改造車によるパレードや、ヤンキーたちが酒瓶片手に通りを練り歩くというようなこともなかった。夕方近くになって白い袴を着た20人ほどの集団が現れたものの、通行人にケンカを売ったり、警官に食ってかかったりすることもなく、行儀良くただただ通りを歩くだけ。画になるような衝突が起こらず、メディアは完全に肩すかしを食らった格好です」(同)

例年通りの警戒態勢を敷いていた警察にとっても、今年の静けさは「肩透かし」だったよう

 当てが外れたのはメディアだけではない。この日は不測の事態に備えて100人規模の警察官が国際通りを警戒。大型警察車両まで出動させて一部の通りを封鎖するほどの厳戒態勢を敷いていたが、活躍する場面はなかった。沖縄のヤンキーたちに何があったのか?

「実は、沖縄での成人式の騒動は、数年前から沈静化しています。騒動が起きなくなったひとつの要因が、式典の会場の分散化です。式典を大会場ではなく、地域ごとの学校で行うようにしたことで、新成人同士の争いが起きにくくなったのです。さらに、一部の新成人が行っていた清掃活動の様子がメディアに取り上げられた影響も大きい。目立ちたいヤンキーがこぞってごみ拾いをするようになり、成人式の風景が一変してしまいました」(同)

 こうした変化もあり、最近ではど派手な衣装を着た新成人の姿が目立つ北九州の成人式のほうが注目を浴びるようになってきた。「ハレの日」で暴れる沖縄ヤンキーの姿は、過去の遺物となりつつあるようだ。

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最終更新:2020/01/18 14:00
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