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モラハラのトリセツ第5回

モラハラ夫が「正しさ」の呪縛から解放されるまで

文=中村カズノリ(なかむら・かずのり)

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「正しさ」や「常識」または「正論」にとらわれてしまった夫婦が、モラハラという問題に巻き込まれるのは珍しいことではありません。正論も常識も使いようによって、時として暴力となってしまうのです。

 前回、そんな「正しさ」に溺れ、モラハラという問題に巻き込まれてしまったEさんとMさん夫婦。今回は、2人がそれぞれの問題に気づき、関係を再構築していくまでの話となります。

 物事の正確性や権威性をもった知識……つまり「正しさ」に依存しているとみられる、夫・Eさん。

 会社では管理職として働いているため、家庭も仕事と同じやり方でうまく回るという意識を持っているようですが、どうにもギスギスしてしまっていることは、うっすらと自覚されているご様子。一方、安心できる場のはずの家庭で仕事のようなやり方を押し付けられ、正しさでマウントを取られることがしょっちゅうの妻・Mさんは、日に日に精神を削られ、しんどい思いをしているのも当然無視できません。

 そんな状況の根底には、Eさんの「仕事」での諸問題が影響していると考えた僕は、まずEさんの仕事について深掘りしてみました。

 仕事をしている中で、何かつらい・しんどいと感じることはないかと尋ねてみたところ、Eさんは「同僚にすごくいい加減な奴がいるんですが、そいつが自分よりも成果を出しているのが、どうにもモヤモヤしてしまって……」と明かします。

 詳しく聞いてみると、その同僚はEさんとは別のプロジェクトで管理職として働いているそうですが、メンバーとのどうでもいいおしゃべりが多く、Eさんから見ると、とてもいい加減に映ってしまうとのこと。

 そんな同僚なのに、成果はきっちり……むしろEさんよりも成果を出して上から認められているということが、Eさんにとっては許しがたかったのです。

「同僚に追いつき、さらには追い越したい」と話すEさんからは、同僚とは違う自分のやり方で成果を出して認められたいという思いが強く伝わってきます。また、Eさんの仕事は一般的な「正しさ」が特に重要視され、関連する学術書や論文などを用いることが多いそうです。もし間違えでもしようものなら、大ごとになってしまう……というプレッシャーに、常にさらされ続けているようです。

 そんなしんどさを抱えたEさんは、無意識のうちに、仕事以外でも正しさを求めてしまうようになったのです。人間関係の距離が近い家庭で、さらにその傾向が強く出てしまうことは、想像に難くありません。

 僕としては、その時のEさんの選択はともかく、状況や心情はとても共感できるものでした。というのも、僕自身、過去にEさんほどではないにしろ、正しさへの依存から人間関係を悪くし、家庭でもモラハラの加害者となってしまい、それがエスカレートし、離婚するまでに至ったという経験があるからです。

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