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ドラマ評論家・成馬零一の「女優の花道」

まいんちゃん以来のハマり役! 福原遥『ゆるキャン△』で2.5次元ドラマの先駆けに?

文=成馬零一(なりま・れいいち)

福原遥

 木曜深夜1時からテレビ東京の木ドラ25枠で放送している『ゆるキャン△』が、静かな盛り上がりを見せている。

 あfろ(あふろ)の同名漫画をドラマ化した本作は、タイトルの通り、女子高生たちがゆるいキャンプ(ゆるキャン)を行う姿を淡々と描いたもの。

 2018年に作られたアニメ版の評価が高かったため、放送が始まる前は漫画やアニメの映像化の際に必ず付きまとうネガティブな批判がSNS上であふれていたが、アニメのレイアウトを極力完コピするという大胆な演出が功を奏して、原作ファン、アニメファンから好意的に受け止められ、今クールの隠れた話題作となっている。

 物語は、ツーリングと一人キャンプを楽しむソロキャンパーの志摩リン(福原遥)がキャンプ場で各務原なでしこ(大原優乃)と出会う場面から始まる。リンの影響でキャンプに興味を持ったなでしこは、高校の「野外活動サークル」こと「野クル」に入り、部長の大垣千明(田辺桃子)、部員の犬山あおい(箭内夢菜)と共に野外キャンプを行うようになる。物語は、ソロキャンを行う志摩リンの姿と野クルのメンバーとキャンプを楽しむなでしこの姿が交互に描かれ、時々、リンとなでしこも一緒にキャンプをする。

 一番の見どころはやはりキャンプの場面で、真夜中に火をおこしてカップ麺を食べたり、夜の富士山を見たりする姿が本当に楽しそうである。

 同時に心地よいのは、リンと「野クル」のメンバーたちの程よい距離感だ。リンがなでしこと同じ高校の生徒だと第2話でわかるのだが、リンは野クルには入らずにソロキャンを楽しんでいて、なでしこたちもそのことをあまり気にしていない。

 かといって、リンは孤立しているというわけでもなく、なでしことキャンプ先から写真やメッセージを送り合って淡々と楽しんでいる。何気ないやりとりだが、こういったつかず離れずの押し付けがましくない距離感が『ゆるキャン△』の隠れた魅力で、映像だけでなく、漫画やアニメが持っていた心地よい距離感をちゃんと再現していたからこそ、ドラマ版も好意的に受け入れられたのだろう。

 何より、キャスティングがハマっている。近年はグラビアで大人気の大原優乃は、なでしこの小動物的なかわいさを的確に表現している。田辺桃子と箭内夢菜はモデルや女優としてほかの作品で活躍する姿を見るとあまりの違いに驚くくらい劇中のキャラクターになりきっており、作品世界を表現することに尽力している。そして、リンを演じる福原遥のクールなかわいさ――。

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