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『フリースタイルダンジョン』レビュー

『フリースタイルダンジョン』ダンジョン攻略の大本命? SAMが呂布カルマをボコボコに

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系/AbemaTV)

 4月1日放送『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)は、前回JUMBO MAATCH(じゃんぼ・まーち)を撃破したbunTes(ばんです)の2戦目からスタート。今回召喚されたモンスターはID(あいでぃー)だ。

アカペラで浮き彫りになった、チャレンジャーの胸の内

 フロウ型ラッパー同士であるこの顔合わせは楽しみだ。……と思っていたら、ルーレットが指したのは8小節×3のアカペラ(ビートを流さず無音の中で行うフリースタイルバトル)! 2人がどんなふうにビートに乗るかを楽しみにしていただけに、もったいなく感じてしまった。

 アカペラは怖い。ラッパーのリズム感がむき出しになるからだ。先攻のIDは素養を遺憾なく発揮する。まるで曲が流れているのかと思うほど滑らかで、ビートがなくてもちゃんと乗っているのだ。それでいて、耳に入ってくるのは言葉だけだから、より洗練して聴こえる。特に、いとうせいこうが絶賛した「死後も思い出す 俺の言葉を」はパンチラインだったし、「チェックチェック ノックノック」から始まり「神様 Calling」につながる流れには神々しささえ感じた。

 対するbunTesは、ビートのないラップに苦戦しているようだ。どうもうまく乗せられない。でも、言葉が良かった。彼は内にあるナイーブさをさらけ出した。

「IDを見てるとやっぱり 俺はまだ凡人だなと思うところがある
だが凡人っていうのを自分で理解してから
そこからが勝負の決め手だと思ってる
残念ながら平行で見たいところもあるが
俺は上 IDがちょっと上に見えてるところはある」

 また、2人の身長差がエグく、IDがものすごく強く見えてしまうのだ。そんな構図でbunTesが放ったのは、凡人である自分が嫌だけど必死に好きになろうとしている葛藤。ネガティブなようでいて、実は芯のある青臭さをリリックに乗せたのだ。

「自分のことが嫌いになりつつある
そういう年にもなりつつある
このまま続けていったらどうなるんだろう
IDみたいになれるのか いや違う枝分かれ
邪魔なんてしてない お前の道
俺は俺の畑を耕し IDはIDの畑を耕し
そして天まで登った時に
握手をしたいって俺は思ってるんだよ」

「まだ俺は凡人のまま
天才なんて言われたこともあった
でもそんなのは皮肉にしか聞こえないんだ
皮肉をいいリリックに変えて
また言い聞かしていく自分の言葉」

 チャレンジャーのターンなのにモンスターたちがbunTesの言葉に耳を傾け、穏やかに首を振っている。珍しい光景だ。脳の回転、言葉の速さが人間離れしているフリースタイルバトルなのに、こんなに人間くささを感じさせる対決も珍しい。これもまたヒップホップ。

 勝敗は地力の差を見せたIDが2-0で勝利した。しかし、bunTesもカッコ良かったし、凡人とは思えない破壊力が彼の言葉にはあった。ラッパーの内面、本質が浮き彫りになるのが、アカペラだと思う。いとうせいこうが言う「内面から自然に出てくる詩のきらめき」がアカペラでは頻出するのだ。ビートがないとbunTesの良さは出ないと思っていたが、アカペラで人としてのカッコ良さが出た。

 バトル後、R-指定が「胸の内を開いていくのを見て、みんなbunTesのこと好きになるんちゃうかな」とコメントした。まさに。番組史上2回目のアカペラ対決は、いいバトルだった。

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