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女性向け風俗にも直撃する新型コロナウイルスの影響!「生きるため」営業続けるセラピストの本音

満員電車より接客のほうが安全?

 東京都からデリバリーヘルスも含めた風俗店などに「休業要請」が出た4月13日以降も、粛々と営業している店舗も存在する。一方で「緊急事態宣言」以降は対面営業を取りやめ、苦肉の策として電話やSkype、ZOOMなどのオンライン通話アプリでの通話を、1時間あたり6000円程度で実施する「電話サービス」を始める店も出てきた。しかし、それもまだ見切り発車感が拭えないのが現状だ。

 そもそも、店舗やセラピストは増えているが、まだまだホストクラブや男性向けの風俗に比べ、顧客の分母が小さい業界だ。SNSを見ていると、4月いっぱいで退店を告知するセラピストも増えている。某大手店舗に在籍している、20代のセラピストの青年はこう語る。

「2月に入って客足は減少傾向にありますね。3月は体感的に15%くらい減った気がします。僕は4月以降は新規客を受け付けておらず、リピーター客しかとっていないので、さらに減る可能性はありますね。店からはまだ“客をとってこい”と言われている状態ですが、このご時世それはちょっと厳しい(苦笑)。でも、まだ周囲のセラピストでコロナに感染したという話は聞いたことがありません。自分がコロナに感染するのが怖いというよりは、無症状のまま、お客さんにウィルスを移してしまうかもしれないことのほうが怖いですね」

 接客前の検温やうがい・手洗いは行っているものの、リスクは避けられない。しかし、生活のために営業は“自粛”しないという。

「収入が減った人への補償の話も聞きますが、調べたけどよくわかんないんですよ。貰えるかもしれないし、貰えないかもしれないし。貰えたとしてそれがいつになるのか……。先が不安すぎる。なので、店舗自体が休業しない限りは、この仕事は続けるつもりです。ニュースでは“夜の街が感染源”といわれているし、実際そうなのかもしれない。でも正直な話、うがいや消毒をしたお客さんを相手にするよりも、どんな人が乗っているかわからない混雑した電車に乗る方が、僕は怖いと思っているんで」

 支援運動の和も広がっている。だが、そういったクラウドファンディングや署名運動の一部では「風俗業界で働く“女性”を支援したい」といった言葉が踊る。たしかに割合を考えたら大半が女性ではあるものの、女性用風俗やゲイ風俗で働く者はもちろんのこと、男性用風俗で働くドライバーや内勤スタッフだって、ほぼ男性だ。

 耳目を引くためにキャッチーな言葉を全面に出すのは理解できる。だが、今は職業も性別も関係ない支援が求められていることだけは間違いない。一刻も早い新型コロナウイルスの終息、そして適切な支援が行われることを願ってやまない。

北田あおい(ライター)

30代の兼業ライター。「wezzy」などで執筆。女性キャストと男性客中心の風俗業界議論を横目で眺める女風ユーザー。

きただあおい

最終更新:2020/04/16 15:35
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