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週刊誌スクープ大賞

石破茂元幹事長に会うと安倍政権のコロナ対応を猛批判した「次期総理は自分しかいない」

 さて、今週の第1位は、現代のコロナ感染についての素朴な疑問特集に与えよう。

 みんなが不思議に思っていることを、真っ向から取り上げるのも、週刊誌の役割であるからだ。

 スペイン 462人 イタリア 411人 アメリカ 143人 日本 2・4人

 これが人口100万人あたりの新型コロナウイルスによる死者の数である。

 日本が圧倒的に少ない。なぜなのか?

 現代は、仮説を九つ立てている。一つは、クラスター対策が成功したからではないか。

 これは、クラスター感染が起きたら、感染がわかった人間の行動を追跡して、濃厚接触者を特定して、検査する方法だ。

 韓国などでは、検査数を増やして、感染封じ込めに成功したが、それでも100万人当たりの死者は4・7人である。

 感染症対策の資源に乏しい日本は窮余の一策で始めたクラスター対策が功を奏しているという。

 だが、感染者が増えれば、経路を追跡できない「市中感染」が広がっているから、クラスターでは、すでに手が回らなくなってきているという。

 二つ目は、これから死ぬ人が増えていけば、「医療崩壊」が起きるから、どんどん死んでいくだろうというのだ。

 そもそも、日本は医師の数が少なく、重症者を治療するICUもアメリカの5分の1しかないそうだ。

 医療崩壊がすぐそこまで来ている。これを食い止めないと、あっという間に死者は増え、さらに医療崩壊が進むという悪循環に陥りかねない。

 隠れコロナ死が多いのではという疑問があるが、これはそういないという見方である。ウイルスには、中国南部と日本、アメリカと武漢、欧州の3つのタイプがあるそうだ。

 日本のウイルスは他よりも重症化しにくいのではという見方もあるようだが、それはないと否定されている。

 よくいわれる、BCGが新型コロナウイルスに有効なのではというのは、接種が少ないスペインでは大量に死者が出ているが、接種をしているポルトガルではスペインの5分の1だ。

 ドイツでも、定期接種を受けている旧東ドイツは少なく、旧西ドイツは多い。まだ解明されてはいないが、効果があるのかもしれない。

 日本人の多くはすでに抗体を持っているのではないか。これも有力かもしれないようだ。

 よくいわれることだが、日本人の潔癖といわれる衛生意識が、欧米よりも死者の少ない理由ではないかといわれるが、これに頷く研究者は多いようだ。

 また、英語や、他の言葉と比べると、日本語は唾が飛びにくい言語だというのも、あるかもしれない。英語や中国語、韓国語に比べても、日本語というのは、あまり口を開かないでもいいしゃべりである。

 今のところだが、日本の死者は少ないことは事実だ。このままいけば、致死率では最も少ない国になるかもしれない。そう祈りたいものだ。

 だが、現代がいっているように、安倍政権は、新型コロナウイルス肺炎を「指定感染症」に指定した。

 これがネックになるかもしれない。これに指定されると、一般の医療施設では検査も診療もしてはいけない。そのために、政府は、極端にPCR検査を抑制するという対策を打ち出したが、その結果、「指定病院の医療崩壊」が起きてしまっているというのである。

 すぐにこの指定をはずせと、わだ内科クリニックの和田眞紀夫院長がいう。さもないと、さらなる医療崩壊が起こるというのだ。

 このままでは、5月6日に緊急事態宣言が解除されることは、ないと思うしかない。

 だが、これ以上失業率が上がると、自殺者がますます増えるという。

 まあ、判断力も決断力もない安倍首相のことだから、なかなか決断はできないだろうが。

 現代は、死者が1万5000人越えのニューヨークをルポし、感染が拡大したのは、国際空港が多く、人の出入りが激しい街だからだという。

 それに、地下鉄が縦横無尽に走っていて、それも混雑している。それが感染を広げたというのだが、日本ではJRの通勤電車がある。

 これを緩和しないと、危ういだろうな。

 マスクといえば、我が家にもマスクが2枚来た。いわれているように小さい。子どもや女性ならいいが、私のような馬面はだめだ。

 こんなものを400億円もかけてと思ったが、どうやら、それほどかかってはいないようだ。

 80億円程度だというのだが、なぜ、400億という数字が独り歩きしたのか。政府はきちんと説明してくれよな。

 それも不良品が多く、やり直しさせたというのだ。お前たち、本気で国民の命を守ろうと考えてんのか?

 マスクに同封されている「みなさまへ」というのに、こう書いてある。

「どうしても外出する必要がある場合には、既に自分は感染者かもしれないという意識をもっていただき、症状がない人でもマスクを着用するとともに、『3つの密(密閉、密集、密接)』を避ける行動の徹底をお願いします」

 すでに自分は感染者だと意識しろとは、あまりのいい方ではないか。

 それに、1日1回は、外に出て太陽の日を浴びないと、身体によくないと思うがね。

 どちらにしても、こんなものを2枚届けて、感染拡大予防とは、やらないほうがよかったのではないか。

 ポストも現代も、自粛して家に閉じこもりっきりになる読者に向けて、うまいものの取り寄せ特集、本の紹介、テレビやネトフリ、Amazonなどの番組紹介をやっている。

 私も紹介しておくと、Amazonプライムビデオで視聴中の、「ラストタイクーン」が面白い。原作はスコット・F・フィッツジェラルドの遺作。大恐慌やドイツ・ナチの影響力が増す中、天才映画プロデューサーの話だが、重厚な作りで魅せる。

 自宅で自粛で、ネットフリックスやディズニー+が加入者を急増させているようだ。映画館が休業のため、KADOKAWAのように、自社の映画をネットで有料配信するところも出てきた。

 評判がいい『Fukushima50』は、Amazonプライムでも見られるが価格は1900円である。高齢者は映画館に行けば1200円で見られるのだから、この価格では見る気はしないが、これをきっかけに、映画公開後に、ネットで有料配信というやり方が増えていくかもしれない。

【巻末付録】

 ポストから。

「フジテレビ女子アナ帝国の謎/女子アナと共に歩んだフジテレビ激動の60年」「染谷有香、HoneyTrap-すべては私の計画通りだ。本当に良い気分だ」

「塩地美澄、あなただから、脱ぎます……」

「福井セリナ、濡れたカラダを抱きしめて-美しいボディラインを魅せた!」「素足のアイドルたちTHE・NUDE-胸を焦がした究極のハダカ 鹿沼エリ、秋元ともみ、小林ひとみ」

 そして袋とじは、「岩本和子、独白!-熱海事件、再出発ヘアヌード写真集のすべてをお話します」。美魔女と呼ばれた岩本は、交際中の男をカッターナイフで切り付けた。不起訴になったが、当時の人気は蘇らない。やや疲れたような表情が、悩ましい。

 お次は現代。

「性の『第六感』とは何か-セックスを心から楽しんでいる人は知っている」「新進女優・和田瞳、フルヌード-『あの可愛い子は誰?』と問い合わせ殺到」。確かにかわいい!

袋とじは「福田明日香、決意の完全ヘアヌード-モーニング娘。第一期のメンバー復活」。やはり若いほうがいいな。岩本ちゃん、ごめん。というわけで今週は現代の勝ち!

【告知】

 私の新刊が出ました。『野垂れ死に-ある講談社・雑誌編集者の回想ー』(現代書館・定価1700円)

――本書には、著者の華麗な人脈を反映して、戦後史を彩った数多のスター、政治家などが次から次へと登場する。そして、オウム真理教事件をはじめ戦後日本を震撼させた大事件を描く際の臨場感は圧巻である。ただ、著者の筆致は、有名スターや誰もが知っている大事件を扱う際にも、決して昂ぶることはない。むしろ、一般にはさほどその名を知られていない、編集長として戦友のように付き合った名物記者たちの描写が実に魅力的だ。おそらく著者にとって、人間の「有名無名」はさほど問題ではなく、とにかく「人間」一人ひとりに焦点を絞ることが大事なのだ。出版界の内外を問わず、同じ時代を生きてきた日本人なら、誰もが自らの来し方を想起できる点も本書の大きな魅力である(Amazonの紹介欄から)――

 先週、東京・神田神保町の東京堂書店で、2020年本屋大賞受賞作『流浪の月』(凪良ゆう)の次、第2位になりました。(元木昌彦)

元木昌彦(編集者)

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

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もときまさひこ

最終更新:2020/04/27 21:45
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