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エイベックス松浦勝人会長をめぐる怪文書に、当局も関心を寄せていた!? 

松浦勝人インスタグラムより

 音楽業界の大物を、薬物スキャンダルが直撃した。先週、「週刊文春」(文藝春秋)が報じた大手レコード会社「エイベックス」の松浦勝人会長の大麻使用疑惑。同誌は、「元社員」を名乗る女性ライターによる松浦氏の大麻使用の告発を詳報したほか、2人の間で交わされた音声の公開にまで踏み切っている。

「記事が事実であれば、松浦氏はかなり依存性が高いとうかがえる。ただ、記事が出た背景には、女性ライターと松浦氏との間で、本の執筆をめぐるトラブルがあるようで、女性側の主張を額面通りに受け取れない部分もある。そのせいか、この件について後追いするメディアは限られている」(スポーツ紙記者)

 折しも記事が出たのは、松浦氏とかつて恋仲だったとされる歌手、浜崎あゆみをモデルにしたドラマの放映が始まった矢先のこと。取り扱いが難しい内容でもあるのに加え、テレビ局側への“忖度”も働いたのか、メディア各社は慎重な対応をした模様だ。

 その一方で、松浦氏をめぐっては、この記事が出る以前にも、たびたび違法薬物疑惑がささやかれていた。数年前には、捜査当局やメディア各社に松浦会長を告発する内容の怪文書が出回り、関係者が騒然となる“事件”が起きていた。

「怪文書はかなりの分量で、週刊誌や一般紙、スポーツ紙など、主だったメディアにばらまかれました。内容は『松浦氏が違法薬物を常用している』とするもので、松浦氏と反社会勢力とのつながりまでもが指摘されていました。さらに、警視庁にも送りつけられていたんです」(民放社会部記者)

 関係者によると、怪文書には”暴力団事件や薬物事件を扱う「組織犯罪対策部」が告発すべき”とも書かれていたという。エイベックスの内情のみならず警察の事情までも把握している様子だったことなどから、怪文書の送り主の正体について探る動きもみられたが、事態はこれだけでは終わらなかった。

「怪文書が送られて以降、警視庁が実際に松浦氏周辺を調べたことがあったようです。もちろん、本格的な捜査というわけではないでしょうが、告発の内容に関心を示したのは間違いありません」(同)

 エイベックスをめぐっては、昨年11月に沢尻エリカが合成麻薬MDMAを所持していた疑いで逮捕されたほか、2009年には押尾学が、MDMAを共に服用したホステスが死亡した事件で保護責任者遺棄致死罪で逮捕されるなど、違法薬物絡みのトラブルが目立っている。それだけに世間から疑惑の目が向けられがちな面はあるが、話題のドラマが放映中の今、これ以上のトラブルは避けたいところだろう。

 

伊芸有象(ルポライター)

1980年生まれ。在京新聞社や週刊誌を十数年渡り歩き、フリーのルポライターとして活動。犯罪や貧困問題などを精力的に取材している。

いげいゆうぞう

最終更新:2020/04/29 14:00
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