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韓流ドラマに必ず出てくる“チキン屋”の謎──コンビニより多い!? 乱立する韓国ソウルフードの歴史

乱立しすぎて廃業も加速…ロボットチキン店も登場!?

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2019年に韓国で大ヒットした映画『エクストリーム・ジョブ』でもチキン店が重要な役割を果たした

 なお、2002年の日韓ワールドカップの際には、韓国代表チームの宣伝効果もあり、チキン業界は大きな“特需”を迎えたという逸話もある。また、2007年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)にも、韓国事業家の提案でチキン専門店「ラグォン鶏肉専門食堂」が誕生し、その後、少しずつチキン・カルチャーが広がっているという話もある。

「韓国ではもともと、成功した飲食店をマネして商売を始めるというようなことが少なくありません。チキン店の場合、以前は開店の原資も相対的に少なくて済むというような事情もありました。フランチャイズの選択肢もたくさんありましたし、一般企業の雇用も安定しないという社会的背景もありチキン店は爆発的に増えてきたという経緯があります。しかしながら、最近では過当競争気味で差別化のアイデアも出尽くした感が否めません。実際、創業より廃業の数が上回っているという話もあります」(現地紙記者R氏)

 報道を総合すると、近年ではチキン店をオープンするのにかかる費用は年毎に高騰している一方、営業利益は平均的に下落気味だという。タコ足食いではないが、乱立しすぎて互いの利益が蝕まれている状況だ。そのためか、「ジェネシスBBQ」「ロバートチキン」など一部ブランド店では、人件費などコスト削減のため、調理・配膳ロボットや無人接客システムを取り入れようという動きも始まっている。

 韓国の国民フードとなったチキンは、今後どのような進化を遂げていくのだろうか。

河 鐘基(ジャーナリスト)

リサーチャー&記者として、中国やアジア各国の大学教育・就職事情などをメディアで発信。中国有名大学と日本の大学間の新しい留学制度の設置などに業務として取り組む。「ロボティア」「BeautyTech.jp」「Forbes JAPAN」など、多数のメディアで執筆中。著書に「ドローンの衝撃 」(扶桑社新書) 「AI・ロボット開発、これが日本の勝利の法則」 (扶桑社新書)、共著に「ヤバいLINE 日本人が知らない不都合な真実」 (光文社新書)など。

Twitter:@Roboteer_Tokyo

はじょんぎ

最終更新:2020/06/26 11:56
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