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『チコちゃんに叱られる!』笑福亭一門のデリケートすぎる問題をイジられまくった鶴瓶、肉じゃがでSNS炎上の後日譚も…波乱の100回記念SP!

チコちゃん、笑福亭一門のデリケートな問題をイジる

 さて、この日2つ目のテーマは、「お地蔵さんって誰?」という疑問。チコちゃんが発表した正解は、「お地蔵さんは閻魔大王」だった。

 2500年前に亡くなったお釈迦様に代わり、私たちに寄り添うために戻ってこられたのがお地蔵様。そのお地蔵様が閻魔大王でもあるのだと、いつしか信じられるようになった。仏教学について書かれた本『望月仏教大辞典』にはm「閻魔王は地蔵菩薩」という記述もある。

 そもそも、私たちがお地蔵さんと呼んでいるのは地蔵菩薩のことらしい。「地蔵」はサンスクリット語で「インドの大地の恵みを司る神」のこと。「菩薩」は「仏教で悟りを得るために修行する者」という意味。つまり、インドの大地の恵みを司る神が仏教に取り入れられて「地蔵菩薩」が誕生したというわけだ。インドの大地の恵みの神から、全ての人を救う修行を課された地蔵菩薩になり、やがて、中国へ仏教が渡ると閻魔大王と重ね合わせられるようになった、と言われている。全ての人を救う地蔵菩薩が、あの世でも人々を救ってくれると考えられ、次第に、あの世にいる閻魔大王と同一視されるようになったということだ。

 宋の時代の経典には、地蔵菩薩が閻魔大王であるという記述があるらしい。その経典とは、『地蔵菩薩像霊経記』という説話集。この中に、地蔵菩薩が閻魔大王であること示す深い物語があるのだ。ここで唐突に始まったのは、題して「まんが中国昔ばなし」。ナレーションを務めるのは、市原悦子の声を真似る清水ミチコだ。

 主人公は、中国の四川省で知事をしている郭徐安(かくじょあん)。みんなから尊敬される立派な人物だったが、彼は仏様を信じていなかった。あるとき、郭は大変な熱病にかかってしまった。信心深い郭の妻は夫の回復を願い、一日中、地蔵菩薩を作っていた。

「お地蔵様! どうか……夫の病気を治してください」(郭の妻/声:大竹しのぶの声真似)

 しかし、郭は死んでしまった。そして郭が気がつくと、彼は不思議な場所にいた。そこには長蛇の列があり、列の先にいたのは閻魔大王! 郭をチラリと見た閻魔大王が恐ろしい形相でこちらに駆け寄ってきて、郭に名前を尋ねた。

「そんな名前は、どこにも書いてない! どうしてこちらに来たのだ。お主は、まだこちらに来てはならぬ。わかったかぁ! とっとと現世に帰れ!!」(閻魔大王/声:美輪明宏の声真似)

 現世の入り口まで送ってもらった郭が、「どうして私を助けてくれたのですか?」と尋ねると、そこに現れたのはお地蔵さんだった。

「私はここでは閻魔大王として人を裁いているが、現世では地蔵である。だから、あなたの妻が作った地蔵からあなたのことを見ていました。あなたの妻は本当に良い妻です。感謝しなさい!」(お地蔵さん/声:平野レミの声真似)

 郭が目を覚ますと、そこには泣き崩れる妻の姿が。「あなた! 生きて帰ってこられたんですね」(妻)、「おまえは命の恩人だ。お地蔵さんが私を地獄行きから救ってくれたんだ、ありがとう!」(郭)、「ヤッター、ヤッター! 奇跡だ! こうなったらみんなで頑張ってお地蔵さんをたくさん作ろう!」(子どもたち/声:えなりかずきの声真似)

 それから2人はいくつものお地蔵さんを作り、人々にもその信仰を広めながら幸せに暮らしたという。このように、元々はヒンドゥー教の「裁きの神」だった閻魔大王が、仏教で「救いの神」として取り入れられ、その救いの姿が全ての人を救う地蔵菩薩の化身として重ね合わされるようになったのだ。……って、清水ミチコの芸が圧巻すぎて話が全然頭に入ってこない! もはや、彼女のオン・ステージを楽しむためだけの企画だった。端的に言えば、ヒンドゥー教から仏教へ至る間に、閻魔大王の役回りが変化したということなのだろう。

 この思想は平安時代末期に日本にも伝わった。現世だけでなく、地獄でも人々を救うとされるお地蔵さんは、同時に閻魔大王として人々の行いを監視し、裁くという一面も持っている。閻魔大王の前では嘘が吐けないと言うが、それはお地蔵さんの姿になって、どんな時でも私たちのことを見ているからだった。言ってみれば、防犯カメラみたいなものなのかもしれない。

 お地蔵さん=閻魔大王とは、衝撃の着地点だ。ここで、チコちゃんは「ウソ!? って思ったこと」として、1つの例を挙げた。それは、「このまま行くと、次に笑福亭松鶴を継ぐのは笑瓶かもしれない」というもの。笑福亭笑瓶の師匠である鶴瓶は、思わず大爆笑である。

チコ 「どうなの鶴瓶ちゃん、その辺り? あなたは鶴瓶のまま行くでしょ?」
鶴瓶 「行くよ」
チコ 「仁鶴兄やんは継がないでしょ?」
鶴瓶 「……微妙なこと言うな、こんなとこで!」

 ちなみに鶴瓶は、1986年に笑福亭梅香襲名の話を断ったことがある。そして、笑福亭仁鶴は2017年に奥さんに先立たれ、同年に弟子が他界し、ここ数年は休業状態が続いている。

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