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『チコちゃんに叱られる!』クイズ王・伊沢拓司が来襲! 膨大な知識量にチコちゃん焦る

『チコちゃんに叱られる!』クイズ王・伊沢拓司が来襲! 膨大な知識量にチコちゃん焦るの画像1
『チコちゃんに叱られる!』(NHK)

 9月4日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のゲストは、藤田ニコルと東大出身のクイズプレイヤー・伊沢拓司。ついに、クイズ王がこの番組に進出だ。いつか、この日がやって来ると思っていた。MCの岡村隆史が「ヤバい。今日は下手したら漢字テストになっちゃうんじゃないの?」と口にするほど、伊沢への期待は大きかった。

軽く正解しそうになるクイズ王・伊沢を制するチコちゃん

 今回の最初のテーマは「なんでキレイな夜景を100万ドルの夜景っていうの?」という疑問。ここで、早くも伊沢が活躍する。

伊沢 「夜景というわけですから、電気をたくさん使ってるわけですよね」
チコ 「はい、ストップ! 岡村、ちょっとどうしようかしら……」

 正解を知っていそうな伊沢の様子を察し、焦り始めるチコちゃん。こんな彼女の姿は初めて見た。これが見たかったのだ。

伊沢 「100万ドルの夜景というくらいですから非常にキラキラしている。電気代が100万ドルということで、そうおっしゃっているんじゃないでしょうか?」
チコ 「どこの?」
伊沢 「ニューヨークとか」
チコ 「ニューヨークね? ニューヨークね!?」
伊沢 「やらかした気がする(笑)」

 チコちゃんが発表した答えは「六甲山から見える夜景のひと月の電気代が本当に100万ドルだったから」であった。ニューヨークじゃなくて六甲山! つまり、神戸の夜景ということだ。ドルというから、てっきり日本以外だと思っていたが……。クイズ王・伊沢、惜しくもチコれず。

「100万ドルの夜景」という言葉が日本で生まれたのは、今からおよそ70年前の1953(昭和28)年と言われている。事実、1956年当時のニュース映像を見ると、「100万ドルの夜景」という言葉で六甲山の夜景を紹介しているのだ。
 
 当時、海外では綺麗で価値のあるものを「100万ドルの○○」と表現する文化があった。その影響を受け、「100万ドルの夜景」と表現する人々が現れ始めたのだ。つまり、きっちり計算して100万ドルになったわけではなく、通り一遍の言い方に当てはめただけに過ぎなかった。

 しかし、ちゃんと裏を取る人が現れた。当時の関西電力副社長・中村鼎(かなえ)さんが、六甲山から見える夜景のひと月の電気代を実際に計算したのだ。中村さんの命を受けた部下は現地へ直行し、六甲山から見える街の明かりの契約リストから電灯の数を割り出した。結果、明かりの数は4,967,000個と判明する。そこから1灯あたりの1カ月の平均電気代73円をかけると、4,967,000個×73円=約3億6,000万円だと導き出された。当時はまだ1ドル360円の時代だったので、3億6,000万円÷360円=100万ドル! というわけで、六甲山から見える夜景は偶然にも100万ドルぴったりだと証明されたのだ。というか、「100万ドルの~」という形容詞はひと月の価値を表したものだったのか。ひと晩だったらしっくり来るけども、なぜひと月なのだろう? あと、LEDが主流になった現代は電気料金も変わり、もう100万ドルの価値はないのだろうな……。

 その後、日本は高度経済成長期を迎え、国内旅行が盛んになる。すると、六甲山に観光客を集めようと神戸の旅行会社が「100万ドルの夜景」とキャッチコピーを付け、神戸に大勢の人が訪れるようになった。これを知った各観光地も「100万ドルの夜景」という謳い文句を使うようになり、香川・高松市、福島・福島市、静岡・熱海市など日本全国に「100万ドルの夜景」という言葉が広まっていく。しかし、現代の旅行業界で「100万ドルの夜景」というキャッチコピーはあまり使われていない。どこもかしこも使うようになったため、価値がなくなってしまったのが理由だ。だから、今では「1000万ドルの夜景」という言葉のほうが一般的だそうだ。

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