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次期米副大統領カマラ・ハリス氏は次々大統領も確実? これまでになく注目されるワケ

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写真/GettyImagesより

 第43代米大統領ジョージ・W・ブッシュ(子)の下で副大統領を務めたディック・チェイニーを描いた伝記映画『バイス(原題)』は、日本でも2019年春に公開され話題となった。

「史上最強の副大統領」、「影の大統領」と呼ばれたチェイニーを怪優クリスチャン・ベールが体重を20キロも増量して役作りに徹し熱演したのは、まだ記憶に新しいところだろう。作品中のチェイニーは、9.11の同時多発テロもイラク戦争も、まるで自らが大統領であるかのごとく仕切っていた。ワシントンDCのシンクタンク勤務の友人によれば、「若干の誇張はあるにせよ、映画で描かれたチェイニーは極めて実像に近い」という。

 時に大統領をないがしろにしかねないほどの権力を行使する副大統領。でも、チェイニーは例外中の例外で、米国史の中で副大統領は大統領が死去した場合の備えという役目以外には特に法で定められた役目もない“閑職”で、長年にわたりあり続けた。

 副大統領として、仕えていたウォレン・ハーディング大統領の急死により第30代の大統領となるキャルヴィン・クーリッジは、「1日11時間の睡眠が義務づけられていた私の仕事が妨げられることはなかった」と、暇だった副大統領時代を振り返っている。時代による例外はあるにしても、これが歴代の副大統領が長年自らのポストについて持っていた印象だったのかもしれない。

 米憲法の規定により副大統領は上院議長も兼務する。議長は定員100人の上院で可否同数の場合のみ均衡を破る決裁票を投じるが、議論には参加できない。副大統領にとっての唯一の役職ともいえる議長職もその役割は極めて儀礼的なものだ。大統領が健在の場合、その裁量ひとつで決められてきた。

 米国の建国の父の時代に遡れば副大統領のポジションは更に曖昧で矛盾を抱えていた。今のように党が公認する大統領、副大統領候補が定められておらず、単純に大統領選で一番票を集めた者が大統領に、二番目につけた人物が副大統領となった。

 選挙戦で激しく争った政敵同士がそれぞれ大統領、副大統領になることもあるわけで、その制度上の欠陥は初代大統領ジョージ・ワシントンの後任を決める1796年の大統領選で露呈した。中央集権的な連邦主義を代表するジョン・アダムスが、自由主義的な州権主義を主張するトーマス・ジェファーソンを下して大統領となるが、次点者が副大統領になるという当時の選挙法により、翌年発足したアダムズ政権では政策、基本方針で相いれないジェファーソンが副大統領に就いた。

 今日に当てはめれば来年、バイデン大統領の下に、トランプが副大統領に就くようなものだ。さすがにこれはまずいということになり合衆国憲法修正第12条で修正が行われ、幾つかの段階と時を経て各党の大統領候補が党大会までに「ランニングメイト」(Running Mate)と呼ばれる副大統領候補を発表する今の形に収れんされていく。

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