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『鎌倉殿の13人』小池栄子が裏主人公になりそうな深いワケ 史上最高に“血なまぐさい大河ドラマ”の誕生か

裏の主人公は小池栄子になる!? 美形な頼朝と政子の恋

『鎌倉殿の13人』小池栄子が裏主人公になりそうな深いワケ 史上最高に血なまぐさい大河ドラマの誕生かの画像2
小池栄子(Getty Images)

 平治元(1160)年の「平治の乱」で、 数え年13歳の若武者だった源頼朝は父・ 義朝と共に平家に反旗を翻します。しかし反乱は失敗。清和源氏の棟梁(=リーダー)だった父・ 義朝は逃亡中に戦死、頼朝は捕縛されます。このままでは処刑というところで、頼朝は助命され、 関東に流刑されることになりました。

 伝説では、平清盛の継母である池禅尼(いけのぜんに)が「死んだわが子に似ている」という理由で頼朝の助命を、清盛に願ったとされますが、実際はずいぶんと違います。史実の頼朝は美少年でして、彼を寵愛していた朝廷の「ドン」こと後白河天皇とその姉の尽力あってのことです。

 その流刑地で、妻となる北条政子と出会い、激しく恋い慕われ、押し切られるように結婚してしまったのが運の尽き、もしくは、運の始まりといったほうがいいのかもしれませんが。とにかく都からやってきた美形な貴公子・頼朝に、一方的に恋した政子サンの押しつけ愛があって初めて成立するカップルだったのですね。

 その後も出るわ出るわ、手癖の悪い頼朝サンの女性問題……。政子サンが激怒して、愛人女性の家をペッタンコに潰させるシーン、それに頼朝が逆ギレするシーンなどもきっと出てくるはずで、お茶の間を騒がせる映像が見られること請け合いです。

 鎌倉幕府の理想とする女性像というものがありまして、それが“貞女”です。“貞女”というと、現代では「浮気なんてしない貞淑な女性」くらいのイメージしか湧きませんが、鎌倉時代初期には「惚れた男を(彼がどんなにダメ男でも)愛し抜く熱い血の女」という強い意味がありました。現代でいえば、裏切られても裏切られても、一度は惚れた夫・渡部建を見捨てない佐々木希のごときギャル魂……もっといえば“レディース”っぽい精神とそれを称賛する周囲で出来上がっている価値観ですけど、これを小池栄子さんが演じるのが楽しみです。

 北条政子は、“貞女の鑑”のような女性として知られていますが、彼女は本当に聡明な女性ですからね。外面はともかく、内面ではあきらかに頼朝への愛情はトーンダウンしていくことになります。史実の頼朝は顔がいいだけで、器の小さい男なんですよ。戦も下手ですし。

 それに、政子の頼朝への信頼が大きくゆらぐ事件が、先日キャスト発表された大姫(南沙良さん)の結婚問題でした。詳しくは別の機会に譲りますが、頼朝の対応を政子は公然と批判し、相当にモメました。大姫のキャストが、この時期に早くも発表されているということは、過去の「大河」ではそこまで描かれてこなかった“頼朝・政子夫婦の家庭トラブル”が描かれまくるということでしょう。

 鎌倉幕府には『吾妻鏡』という公式史があるのですが、そこでも頼朝の死因はボカされており、明らかにされていません。「政子と夫婦喧嘩した」とかどうでもいいことはきっちり描いてあるにもかかわらず、です。

 頼朝の死後、幕府の権力者になった“尼将軍”政子を怒らせる死に方を頼朝がしたのは、ほぼ確実であろうと筆者は見ています(その定番が愛人女性と行為中の“腹上死”説)。

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