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『富豪刑事』タッキー社長との舞台裏…伊藤智彦監督と振り返る2020年のアニメ業界

2021年のアニメ業界はどうなる?

ーーアニメ業界は時代の先を行っていますね。面白い。直近の未来、2021年はどうなると考えていますか。

伊藤:劇的に現状が変わったりはしないとは思います。アニメの本数も延期はすれども、結局は減ってはいない。実はアニメ一本あたりの単価も増えているんです。制作の子も土曜日休める時は休んでるし、働き方改革がアニメ業界も浸透しつつある。ボンズの撮影部は土曜には絶対撮らないとか徹底されている会社もあります。

ーー先日、自社ビルを売却したエイベックスはどうなりますかね。エイベックス・ピクチャーズを抱えています。

伊藤:『ユーリ!!! on ICE』も果たしていつ公開できるのかという状況ですし。スタッフは今、『呪術廻戦』に回ってますからね。

ーー伊藤さん自身の次の作品の予定はどうですか。

伊藤:『富豪刑事』が終わった後に、すぐ動けるようにしていた企画が2本くらいあったのですが、この情勢で全く取材に行けなかったり、諸々の事情で入れずでした。それはそれで温めつつ、とある原作をやろうと動いています。ちょっと先になりそうなので、その間に水面下で色々動いておこうと思います。気分的には暇です。

ーー2021年もコロナが続きそうですし、次に向けて準備する年になりそうですね。本日はありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

伊藤智彦(いとう・ともひこ)
愛知県出身。アニメーション演出家、監督。細田守監督に師事し『DEATH NOTE』で監督助手、『時をかける少女』で助監督、『サマーウォーズ』で助監督を務める。2010年『世紀末オカルト学院』で監督デビュー。その後、数多くのテレビ、劇場作品で監督を務める。
代表的監督作品は、『ソードアート・オンライン』、『劇場版ソードアート・オンライン~オーディナル・スケール~』『僕だけがいない街』『HELLO WORLDなど』。最新作は2020年にノイタミナで放送された『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』。

 

ライター。大学卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。記者として年間100日以上グラドルを取材。2016年にBuzzFeed Japanに移籍し、俳優、声優などのインタビューやエンタメの分析記事を担当。現在は退社しライターとして雑誌、ウェブで記事を執筆。

Twitter:@tatsunoritoku

個人メディア:https://outcas2.com

とくしげたつのり

最終更新:2020/12/30 11:47
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