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大麻乱用者増加の背景にコロナ禍? データが示す大麻と巣ごもり生活の親和性

文=小神野真弘(おがみの・まさひろ)

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※イメージ写真(GettyImagesより)

 新型コロナウィルスの感染拡大を受け、2021年1月7日に首都圏4都県を対象に発令された緊急事態宣言は13日、大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡、栃木の7府県を新たなに対象とする方向で舵を切った。2020年4月7日から5月25日に亘った前回の緊急事態宣言時と比べ、繁華街などの人通りが減っていないといった報道もあるが、 “巣ごもり”の準備を始めている人も少なくないだろう。

 だが、こうした自宅にこもりがちのライフスタイルの長期化は、大麻使用者の増加につながる可能性がある。

 大麻使用の動機として、コロナ禍を挙げる逮捕者は少なくない。2020年12月22日、大麻取締法違反(単純所持)で懲役1年執行猶予3年の判決を受けた俳優の伊勢谷友介被告(44)は、新型コロナウイルスによる“ステイホーム”が影響し、大麻の使用頻度が増えてしまったと告白。「コロナで自宅にいるようになり、打ち合わせもリモートになって、空いている時間に使うようになった」と述べた。また、同年10月1日には近畿大学体育会サッカー部の部員5名による大麻使用が発覚し、大学の聞き取り調査に「新型コロナウイルスで暇になり、興味本位でやった」などと答えている。

 とはいえ、コロナ禍が日本国内の大麻乱用をどの程度助長したかを定量的に示すのは難しい。

 非合法で売買される大麻の消費量を追跡することが、困難であるためだ。参考になりそうなものといえば警察庁が2020年9月に発表した「令和2年上半期における組織犯罪の情勢(暫定版)」がある。同文書によると2020年上半期の大麻事犯検挙人員は2261人で、これは過去最多の数字。このところ大麻関連の報道を目にする機会が増えたと感じる人は多いはずだが、その体感は正しいのだ。

 一方で海外に目を向けると、コロナ禍と大麻消費の関係は一目瞭然だ。いまや全人口の3人に1人が大麻合法州で暮らすアメリカでは、2020年3月初旬、外出禁止令が出され、ロックダウンが本格化するにあたって大麻を備蓄に走る消費者が増えた。

 ロックダウン下では、食料品店やガソリンスタンド、薬局など「生活に不可欠な(essential)」商業施設のみ営業を許可されていたが、米メディア「ポリティコ」の報道によると33ある大麻合法州(当時)のほぼ全てが大麻販売店を「生活に不可欠な」商業施設に位置づけた。大麻産業を専門とする調査機関「ヘッドセット」の報告によると、3月中旬の大麻の売上は平時より64%増えたという。また、同じく大麻関連の市場動向を専門とする調査機関「ニュー・フロンティア・データ」が2020年11月22日発表したレポートでは、4600人以上の大麻使用者を対象に行ったアンケートにおいて、ロックダウンの期間中、約46%の人が普段よりも大麻を吸う量が増えたと回答している。

 何が人々を大麻に走らせるのか。ニューヨーク市でフリーカメラマンとして働く30代男性が、匿名を条件に取材に答えた。

「理由は単純で、家にこもって大麻を吸っていると外で吹き荒れるパンデミックの恐怖を忘れることができるからだ。自身の健康、経済的な先行き、家族や友人の安否など、コロナ禍はさまざまな不安をもたらすが、大麻によって一時的にでもそうした不安が自分とは無関係なものに思える。ロックダウン中、平時と比べて私の大麻を吸う量は倍近くになった」

 男性はコロナ禍によって仕事の依頼が途絶え、連日のように日中から大麻を吸って過ごしたという。

 「そんな生活を続けていると不思議な感覚に襲われる。本来大麻は人の認知を非日常にいざなうが、コロナ禍のような異常事態のなかでは大麻を吸っているときこそ平常な状態なのではないかと感じるようになった。少なくとも私にとって、正気でいるために大麻は不可欠なものだった」(同)

 大麻によって不安を忘れることができる――同じような回答は、日本国内で取材した大麻乱用者からも聞かれた。東京都内で会社員をしている20代男性は「もう大麻とは縁を切った」と断ったうえで、このように語る。

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