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菅義偉首相、長男・正剛の違法接待で「山田真貴子内閣広報官辞任させ、病院に送り込んだ」その罪と罰

ボロボロ出てくる菅首相長男の“余罪”疑惑

 さて、長男の「違法接待疑惑」で追い詰められている菅首相だが、ポストでノンフィクション・ライターの森功が、菅の長年の“盟友”であるグルメサイト『ぐるなび』会長の滝久雄を文化功労者に選んだのは、長男の影があるのではないかと告発している。

 滝は「ペア碁創案者」としても知られるそうだ。これは男女のカップルが交互に石を置いて対局するものだが、その普及に貢献したことが選ばれた理由だそうだ。門外漢の私はまったく知らないが、どうやらそれほど人口に膾炙したものではないようだ。

 その普及役をしているのが、正剛が取締役になっている東北新社の「囲碁・将棋チャンネル」で、滝が主催するペア囲碁大会を放映してきたという。

 滝は「ぐるなび杯」などの囲碁イベントの冠スポンサーにもなり、表彰式には官房長官の菅が駆け付けたこともあったそうだ。

 では、親しいからといって“盟友”を文化功労者にできるものなのか。選ばれると350万円の年金が生涯支給され、その後、その多くは文化勲章を授与されるという。

 功労者は第三者機関の「文化審議会文化功労者選考分科会」の審議によって決まる。ここは文科省と文化庁が選ぶ12人の学者や有識者で構成され、任期は1年、審議の内容は一切非公開だそうである。

 森によれば、分科会の委員の選任に政治が介入できるという。2016年に文科事務次官としてかかわった前川喜平が、委員のリストを提出すると、杉田官房副長官が、「官房長官の菅さんと相談したのでしょう」(前川)、2人を差し替えろとダメ出しをされたそうだ。

 その2人は、安全保障関連法案に反対する学者と雑誌に政権批判を書いている文化人だったという。

 何やら、先日の学術会議の任命拒否と同じ構図ではないか。だがそれより多いのは、「特定の人にあげてほしいという政治世界からの圧力です」(同)。委員1人が2人を推薦することができるそうだ。

 前川は、「昨年は滝さんでしょ。ペア碁が日本国民に普及しているでしょうか」と疑問を口にしている。

 だが滝の受賞にはさらに大きな問題があるという。滝は国鉄が民営化される2年ほど前の1985年11月6日、「広告代理店NKBの経営者時代の滝は贈賄容疑で逮捕されたことがある」(森)というのである。

 国鉄は民営化で経営のスリム化をするため、取り引きを打ち切られるのではないかと考えた滝が、国鉄幹部に接待攻勢をかけたためだった。これも今回の総務省幹部への「違法接待疑惑」に似ている。これは新聞でも報じられているが、滝は略式起訴されたという。

 こうした経歴がある人間を文化功労者に選んでいいのだろうか。文科省人事課栄典班は、その人が事件を引き起こしていたと分かれば、選考はやり直しすると答え、前川も、「前科どころか、役所で懲戒処分を受けているだけで、叙勲や褒章の対象から外していました」といっている。

 菅義偉にまたまた、頭の痛いスキャンダルが出てきたようだ。

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