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菅義偉長男、総務官僚への違法接待疑惑はNTT代表へ――残すは首相辞任のみか

新型コロナワクチン、発明した女性のインタビュー

 コロナワクチンが本当に感染拡大を防いでくれるのか。世界中が注目している。

 意外に知られていないのは、誰がこのワクチンをつくったのかということである。

 現代によれば、この大発明をしたのはカタリン・カリコという女性だそうだ。「週刊現代」(講談社)は彼女にインタビューしている。彼女は、

「新型コロナのワクチンが完成した瞬間は、本当に感動しました。あまりの興奮に、息ができなくなってしまったほどです。

 それと同時に、ようやく長年の努力が報われた気持ちになりました。私の人生は間違っていなかった。コロナワクチンを目の前にして、自分の来し方を噛みしめました」

 彼女はハンガリー出身の生化学者、66歳だそうだ。

「彼女こそ、世界中で接種が始まった『COVID-19mRNAワクチン』の基礎を築いた女性。今年のノーベル医学・生理学賞の受賞に最も近いと目される人物である。

『彼女が研究を重ねてきたのはRNAと言う分野。RNAとは、細胞が作られる際にDNAの遺伝子情報をコピーし、体内へと運ぶ分子のことです。

 これまで多くの研究者が、病原体(ウィルス)の遺伝子情報が書き込まれたRNAを人工的に作り出し、ワクチンを製造しようとしてきた。しかし、その試みは失敗に終わりました。RNAが体内で炎症を起こしてしまい、安全なワクチンとして使えなかったのです。

 ところが、カリコさんはRNAの構造を変えることで炎症を起こさなくなる方法考え出しました。これによってワクチンが正常に体内に取り込まれ、コロナウィルスの抗体ができるようになったのです』(東京大学医科学研究所・石井健教授)」(現代)

 彼女はハンガリーの地方都市・ソルノク県の出身で1955年、4人家族の末っ子として生まれたそうだ。彼女によると、

「両親は自分たちの経験から、教育がいかに大事か痛感していたのでしょう『カリコ、なにがあっても学ぶことをやめてはいけないよ』と何度も説いてくれました。
昔から私は好奇心旺盛な子供だったと思います。特に私が夢中になったのが、人体の謎です。なぜ人間は生命を維持できるのか。骨格や内臓、皮膚はどう結びついているのだろう。疑問は尽きませんでした」

 だが、80年代中頃のハンガリーは民主化運動の真っ只中で、社会は混乱し、職にあぶれる人が続出していた。そんな状況で、生物学の研究など続けられるべくもないため、30歳を目前にして職を失い、彼女の進退は窮まった。

「本当は、ハンガリーに残りたかった。ですが、現実はときに過酷なものです。あの頃のハンガリーでは、まともな仕事に就くことは困難でした。人生に迷っていたある日、私の論文を目にした米国のテンプル大学からお呼びの声がかかったんです。

 生まれた土地を離れて新天地で暮らすのは、不安もありました。それでも私は自分の可能性に懸けてみたかった。最終的には夫と娘と一緒に渡米することを決めました。
当時、我が家の全財産はたったの100ドル。それをお守りのように握りしめ、アメリカへと渡りました」(カリコ)

 不安を振り払うかのように彼女は研究に取りつかれていく。

 1989年にはテンプル大学からペンシルバニア大学に籍を移した。新たな環境で彼女が乗り出したのが、コロナワクチンにつながるmRNAの研究だった。東京大学名誉教授の黒木登志夫がこの研究を解説する。

「mRNAの『m』は、メッセンジャーの頭文字を意味している。この分子は、DNAの遺伝子情報をたんぱく質に翻訳する橋渡しの役目を果たしています。
カリコ氏はこのmRNAを、脂質でコーティングされたナノ粒子を用いて身体に直接投与することで、免疫の生成に必要なたんぱく質を作ろうとした。当時としては非常に画期的な研究です」

 だが、それはうまくいかない。何度実験してもmRNAを注射した人の身体で免疫系が異常反応して炎症が引き起こされてしまったという。

 悩み抜いた彼女が考えたのは、遺伝子暗号のひとつを細工することで免疫系をすり抜け、炎症を起こすことなく体内で抗体を作らせる方法だったそうである。
だが彼女の発見は大学ではあまり評価されなかった。だが、彼女と同じ大学に所属する免疫学の教授、ドリュー・ワイスマンと知り合う。彼女の研究を目にしたワイスマンは、その可能性に気づき、共同研究を申し出たという。mRNAこそが歴史を変える発見だと見抜いたのだ。

「ちょうど特許を取ったタイミングで、ドイツのバイオベンチャーだった『ビオンテック』が、私を上級副社長として迎え入れてくれたのです。

 5年後の’18年、ビオンテックはアメリカの大手製薬会社『ファイザー』、そして『モデルナ』と組んで、mRNAを使ったワクチンの試験を始めました。当初はインフルエンザ撃退のためのワクチン研究でしたが、武漢でコロナウィルスが生まれてしまった。世界中を巻き込んだ、とんでもない悲劇になる。そう直感した私たちは、コロナワクチンの研究にとりかかりました」(カリコ)

 このワクチンの供給には巨額の利益が生じた。ファイザーワクチンの効果として、21年12月期通期の売上高が1兆5750億円に達すると発表している。

 ところが、彼女は「ワクチンで得たおカネをもらおうと思わない」といっているという。

「私にとって一番大事なのは自分の研究。他の人が億万長者になっても、私にはどうでもいいことなのです。使い切れもしないおカネを得ることが、幸福だとも思いません。
私はただただ、未知の世界に飛び込んで新しい発見をしたい。それだけを望んでいます」

 世界中が彼女の成果を息を潜めて見守っている。

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