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LINEの個人データ保存期間はどれくらい? 「必要最小限の期間」という微妙な表記に不信感も

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イメージ写真/GettyImagesより

 いまや日本人のコミュニケーションを支える生活必需品となったメッセンジャーアプリ・LINE。その個人情報に、中国の委託先技術者がアクセスを繰り返していたとして、プライバシー侵犯への懸念が再燃している。その後の報道では、日本国内の利用者データが韓国内のサーバーに保存されていることも報じられ、個人情報の行方について不安視する世論は一層高まっていく気配だ。

 どのサービスを利用するかはさておき、メッセンジャーアプリと個人情報の関係を考える際、一般的なサービス運用の通例を理解しておくことは、個々人のプライバシーを守る上で非常に有用となるかもしれない。

 メッセンジャーアプリ上では膨大なデータが発生・流通するため、運営企業はそのすべてを保存し続ける必要性およびコスト的妥当性がない。ユーザーからの求めに応じて長期的な保存サービスを提供する以外の場合、基本的には一定時間が経過するとサーバーから削除していくのが基本となっている。

 なお韓国では過去に、国民的メッセンジャーアプリ・カカオトークが、政治家や警察当局からの高圧的な情報提供要請に異を唱え、その「削除までの期間を短縮する」という通知を発表したことがある。これが2014年頃に起きた、いわゆる「サイバー検閲騒乱」だ。

 当時、政府や警察から強引な情報提供を求められたカカオ社は、顧客のプライバシー保護の観点から、それまで約1週間といわれていた保存期間を、2~3日に短縮するとした。政府・警察が越法的な方法で、令状取得までの期間を短縮して情報提供を同社に強要したとしても、サーバー上に保存している期間を短くすることで、それに対処するとしたのだ。

 そのようにメッセンジャーアプリの運営会社は、ビジネス的、また当局への情報開示と個人のプライバシー保護の兼ね合い、その他さまざまな要因を考慮して、それぞれデータ保存期限を定めていることになる。

 個人情報やプライバシー問題を考える際、メッセージの「内容」が議論の遡上にのることが多いが、「どれくらいの間、データが存在するのか」という観点も同じく重要となるだろう。復元技術もあろうが、サーバーに保管される時間が短ければ短いほど、当局への情報提供、流出、不正アクセスの可能性は相対的に減るからだ。

 では、LINE上でやり取りされたデータは、会社側にどれくらいの期間保存されているか。念のため、LINEの個人情報処理方針のなかでも韓国語版を調べてみると、次のような記述があった。

「顧客間のチャットルームで送信されたテキスト、画像、動画、音声などは、プライバシー性の高い情報であり、お客様の同意がある場合、もしくは適用される法律に基づく場合を除いて、メッセージの送信(通信障害時の再送や複数の機器からのメッセージ同期などを含みます。)以外の目的では一切使用しません。会社(LINE側)は、上記の情報を必要最小限の期間の間に保持しますが、その後、会社のサーバーから自動的に削除されます」

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