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おくればせながら…

元芸人が「R-1グランプリ2021」全ネタ徹底分析! 圧倒的だった進化を続ける天才芸人「ゆりやんゆりやんレトリィバァ」の生き様

圧倒的だったゆりやん、大会出場制限には疑問

 9番手は芸歴2年目の超若手「高田ぽる子」。

 こちらもフリップ芸。ただのフリップ芸ではなく、終始子供番組のような曲が鳴り、それに合わせて歌を歌いながらネタを進めていくというもの。ネタ自体はとても不思議な内容で、本人の人となりは知らないが、たぶん変わった方なのだろうと思うようなネタだった。2年目のたどたどしさが活きていて、後半にリコーダーを吹く部分があるのだが、かなり上手で、思わず笑ってしまった。

 2年目ながら点数でいうと4位。かなりの高評価だ。ものすごく可能性を感じた芸人さんなので、この後、何を吸収しどのように成長していくかが見ものである。

 老婆心ながら今のまま変わった人として進むのではなく、ある程度普通の感覚を手にいれた上で変わった方向へ進んで欲しいと思う。

 いつかタレントになりネタをやらなくなるかもしれないが、まだあと数年はネタを作らなければいけないと思うので、変わらないクオリティではなく進化したネタを見たい。

 こういう存在は希少であり貴重なので、取り扱い注意である。

 最後はご存じ「ゆりやんレトリィバァ」。冒頭にも書いたが今大会の優勝者だ。

 ファーストステージのネタを見終わった時には、僕は彼女の優勝を確信していた。同様に感じた視聴者は少なくないだろう。

 芸人としてだけではなく、彼女の群を抜いた演技力にも鳥肌が立った。ファーストステージとファイナルステージではまるで人が違った。

 さらにはファイナルステージでは、インタビューを受けるゆりやん本人を演じたので、もしかしたら普段見せているゆりやんですら演じているのではないかと錯覚するほどだった。

 ネタの内容も独特で面白かったが、それ以上に演じ方、見せ方、間の取り方が抜群だった。ファイナルステージのネタでシャワーを浴びた瞬間、これだけやりたい放題やってウケる姿に嫉妬すら覚えた。

 養成所時代ですでに天才といわれた彼女は、お笑いの世界で揉まれ続け、さらなる進化を遂げた。努力を惜しまない天才ほど怖い存在はいない。同世代を生きる芸人の中ではもはや敵なしではないだろうか。

 やっと掴んだ優勝トロフィーを手に涙を流しながらも、最後は変顔で笑いをとった彼女は生粋の芸人である。

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