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中国オーディション番組に挑む日本人たちに現地ファン大熱狂!──中国人ライターが見た「創造営2021」(前編)

一般人と従来のアイドルファンの両方を取り込む戦略

中国オーディション番組に挑む日本人たちに現地ファン大熱狂!──中国人ライターが見た「創造営2021」完全リポート(前編)の画像2
「創造営2019」から生まれたボーイズグループ・R1SE

 2018年は中国のアイドル元年だと言われ、その年には韓国発のアイドルオーディション番組「プロデュース101」の構成をマネた「偶像練習生」や「創造101」が大ヒットし、実際に視聴者が選んだ男性アイドルユニットが誕生したとともに、アイドル=「爱豆」の概念を社会全体に浸透させました。それ以来、テレビ局や大手の動画配信サイトは毎年複数のオーディション番組を企画し、男性・女性アイドルグループを量産してきました。そのアイドルバブルは2021年の今も続いてます。

 これらオーディション番組発のユニットは人気はあるものの、メンバーの実力が人気に追いついていないことでよく批判されます。アイドルはどうせ人気商売、顔さえよければファンはついてく、というのが一般人によくある考え方で、アイドルファンに対してやや冷たい目を向けていました。

 初回放送を見る限り、中国人練習生たちのパフォーマンスはまさに一般人のアイドルに対する先入観を強化するもの、そして外国人練習生たちのパフォーマンスはこの先入観を覆すものとなります。つまり、今まで中国アイドルに対してはマイナスの印象があったものの、外国人練習生の実力を見たら「これなら応援していいかも」と思った一般人は少なくないはずです。

 これによって今までオーディション番組ファンでなかった一般視聴者層も取り込むことができたわけです。実際、先日番組を辞退したINTERSECTIONメンバー、和馬のWeiboのコメント欄では「今までオーディション番組はあまり観なかったけど和馬がいるから頑張って毎日投票して、絶対デビューさせたいと思った」など辞退を惜しむ声がたくさん寄せられ、これまでの視聴者層とは違う層も観ていたんだなと実感させられました。 (後編に続く)

はちこ(ライター)

「現代中華オタク文化研究会」サークル主。小学生の頃、中国語吹き替え版の「キャプテン翼」で日本のアニメを知り、中学生の頃「ナルト」で同人の沼にドハマり。以来、字幕なしでアニメを見ることを目標に、日本語学科へ進学。アニメをより深く理解するには日本の文化や社会の実体験が不可欠だと考え、2011年来日。名古屋大学大学院修士課程を修了後、都内勤務。現在も継続的に中華オタク関係の同人誌を執筆している。

Twitter:@hathiko8

【http://hathiko8.blogspot.com】

はちこ

最終更新:2021/03/21 12:00
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