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『フリースタイルティーチャー』般若を彷彿とさせる“本命”ボイメン水野と“対抗”末吉9太郎

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

SAM「9太郎はもっと不思議で変」というカマシに戦々恐々

 第2試合は、横山統威(祭nine.) & TKda黒ぶち VS 末吉9太郎(CUBERS) & SAMの一戦。前回の岡野海斗(Boom Trigger)戦で盤石な強さを見せただけに、この顔合わせは横山に分があるように思えたが……。先攻は9太郎だ。

「統威くん お肌白くて冷奴みたい 冷奴とにらめっこ
 そんな僕は一人っ子 兄弟はいません」

 9太郎のラップには、どこかスチャダラパー的な雰囲気がある。凝った押韻はしないし、フロウもさして気にしていない。ビートに乗らず、ただ喋ってるだけに聞こえる瞬間もある。でも、パワーワードが炸裂するのだ。「冷奴」「にらめっこ」「一人っ子」と踏み方は大味だが、こう並べられると怒涛の押韻に感じてしまう。というか、急に兄弟構成をぶっ込んできたのが怖すぎる。「兄弟はいません」の言い切り方も100点満点だ。Round1は9太郎が先取した。横山は先攻を取って流れを作らないと、9太郎ワールドに飲み込まれてしまうぞ……。

 Round2は9太郎が後攻を選んだため、自ずと先攻は横山になった。でも、9太郎ペースは変わらない。

9太郎 「そう 僕 悩みあるんだよねあのね
     『お前“それな”しかねぇじゃん』ってよく言われんの
     『“それな”しかないよね それな』って思うんだけど
     『それな』しか出て来ないから それについて悩んでるから
     今日はここでそのアンサーを聞かせて欲しい
     ありがとう それな」
横山  「なぁ 自分で掴みに行くんだ
     お前は『それな』と言って指を差す
     俺は『これだ』と言って 夢を自分で掴みに行くんだよ」
9太郎 「じゃあ掴みに行くなら 僕も一緒に頑張って掴みに行く
     一緒に掴みに行こう
     その先で素敵な未来を一緒に見ればいいじゃん
     何で『俺ばっか』って言うの」

 9太郎の「それな」を想定し、「俺は『これだ』と言って 夢を掴みに行く」と返す横山のアンサーは悪くなかった。でも、9太郎ワールドに自ら飛び込んだ感もある。悪手だったかもしれない。あと、夢一辺倒の横山の主張も気になってしまう。飽きが来ない程度のバリエーションは必要である。

 対する9太郎は「僕も一緒に頑張って掴みに行く」「何で『俺ばっか』って言うの」というアンサーが素晴らしかった。頭の回転が早いのだろう。後攻の9太郎は、Round2をこのように締めている。

「僕も一緒に連れてって で 僕が行けそうになったら一緒に連れてくから
 そしたら2人ともハッピーじゃん ねー それなー
 それはもう皆 思ってる事だよ ねー 沸いたー」

「『それな』しかないのが悩み」と言っておきながら、締めの言葉は「沸いた」である。「それな」以外に「沸いた」もあったという巧妙なオチだ。夢で攻めに来る横山をスルリとかわし、ディスらないラップで包み込んだ9太郎。このバトルは2-0で9太郎の完勝! 

 前回から一転して、9太郎がいきなりメチャクチャ良くなっていたのだ。ダークホース、まさかの覚醒! 「冷奴とにらめっこ」の踏み方は、恋汐りんごの「楽しんでる」と「タコ死んでる」の押韻を彷彿とさせるインパクト。他の4人がオラオラを前面に押し出すタイプなだけに、9太郎の存在感は妙に際立った。彼のバトルだけ見ていて幸せな気持ちになるのだ。9太郎だけ違う道を走っており、だからこそ相性として手強い存在になる。キャラを確立した者のフリースタイルは、そういう意味で非常に怖い。

 ティーチャー・SAMが言った「僕が見てきた9太郎さんはもっと不思議で変」というコメントも不気味だ。SAMは一体、何を見てきたというのか……? 9太郎が勝った際にSAMが見せた満面の笑みも、師弟の絆の深さが感じられて良かった。ちなみに、ティーチャー・SAMはスチューデント・9太郎より1歳年下である。色々な意味で意外性のあるペアだ。

 今のところ、本命が水野で対抗は9太郎と横山といったところか? ただ、次回予告で岡野が水野相手にバッチバチ攻め込む場面は印象的だった。あと、9太郎のバースでZeebraが相変わらず上がりまくっているのだ。もはや、中立性度外視。この人は9太郎のラップで沸きすぎだと思う。

寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2021/03/23 20:00
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