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有村架純“低視聴率女優”の汚名を返上できるか?『コントが始まる』以前にコケた作品たち

『コントが始まる』公式サイトより

 新・土曜ドラマ『コントが始まる』(日本テレビ系)の放送が、今日4月17日からスタートする。『コントが始まる』は、売れないお笑いトリオ・マクベスと、人生を挫折してファミレスでアルバイトする女性、そしてその妹が織りなす物語。20代後半という「まだ間に合うようでもう間に合わないような年齢」の彼らが、夢と現実のギャップに葛藤する姿が描かれる。主演はいま若手で最も注目されている俳優・菅田将暉。ほかにも神木隆之介仲野太賀といった同世代の実力派俳優たちが脇を固める。

 なかでも重要な役どころを担うのが、女優・有村架純だ。有村演じる中浜里穂子は、マクベスがネタ合わせをしているファミレスのアルバイトスタッフ。小さい頃から優等生で卒業後は一流企業に就職するも、あることがきっかけで会社を辞め、ふさぎ込んでしまう。瀕死状態を経てなんとかアルバイトとして働けるようになるが、その闇は深い。気だるい日々の中でマクベスを応援することが唯一の生きがいになっており、物語の中でマクベスと深い関わりを持つことになりそうだ。

実は民放主演ドラマで低視聴率続きだった?

 そんな準主役でありヒロイン的な役どころを任された有村だが、実は“視聴率獲得”という側面ではあまり強くないことで知られる。2016年に『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)で連ドラ初主演を果たすものの、月9枠であるにもかかわらず全話平均視聴率 9.7%(関東地区・ビデオリサーチ調べ/以下同)と振るわず。2018年には『中学聖日記』(TBS系)で再び主演を務めるも平均視聴率は6.9%、2020年の『姉ちゃんの恋人』(フジテレビ系)でも平均視聴率7.6%という結果に終わった。

 ではその低視聴率に終わったドラマが駄作だったかというと、決してそうではない。『いつ恋』は東京に生きる若者のリアルを描き、「第3回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」の作品賞など複数受賞している。“鬱ドラマ”と評されることもあったが、リアルな東京で生きる決して煌びやかとは言えない登場人物の物語は印象深く、特に若い世代にとって心に残る作品になっている。

 『中学聖日記』も、視聴率に反比例するようにSNSを中心に大きな話題を呼んだ。有村演じる中学校教諭が、婚約者がいながらも教え子の中学生と恋に落ちてしまう物語のなのだが、有村が持つ儚さやどこか流されやすい雰囲気が役にぴったりマッチしていた印象だ。視聴者からも「この役は有村架純にしか務まらない」との声が数多く上がっており、ドラマの中では彼女の代表作と言っても過言ではない。

 有村は、視聴率獲得には弱いものの、彼女自身が持つ憂いや儚さで物語に雰囲気を持たせられる女優だ。視聴率の面では、高視聴率俳優・菅田将暉がカバーしてくれることだろう。若手のポープが勢ぞろいした共演者の顔ぶれも心強い。『コントが始まる』は、低視聴率続きの有村にとって転機となる作品となりそうだ。

■番組情報
土曜ドラマ『コントが始まる』
日本テレビ系
出演:菅田将暉、有村架純、神木隆之介、仲野太賀、古川琴音、鈴木浩介、伊武雅刀、松田ゆう姫、明日海りお、小野莉奈、米倉れいあ(821)ほか
主題歌:あいみょん「愛を知るまでは」(unBORDE / Warner Music Japan)
音楽:松本晃彦
脚本:金子茂樹
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:福井雄太、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
演出:猪股隆一、金井紘(storyboard)
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/conpaji/

早乙女りこ(ライター)

東京生まれ神奈川育ちのフリーライター。映画・ドラマはジャンル問わず幅広く鑑賞しており、物語の展開を予想したり、役者の演技を複数作品で見比べたりすることが趣味。

さおとめりこ

最終更新:2021/04/17 21:42
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