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チョコプラのYouTubeパクリ疑惑 「オモコロ」の切り返しと吉本の炎上対応を考える

オモコロ側のコメント『ドクター・ドリトル2』の意味とは?

 動画終盤、坂上(松尾)が「一旦ここでオモコロさんに、勘違いさせてすみませんっていうのだけ言っておいたらいいのかもしれない。(略)ゴチャゴチャ言ってくるゴミみたいなやつがいるわけでしょう?」と発言すると、長田は「僕はそんな、言ってないですけど。ゴミみたいなとは、あんまり良くないと思いますけど」とフォロー。さらに坂上(松尾)は「そんな言ってくるやつなんか、人として大したことないやつなんだからさぁ」と言い募り、横澤と長田の2人から諌められていた。

 最後に長田はあらためて「紛らわしい企画で世間をざわつかせてしまったことは申し訳ないなと思っています。それは申し訳ございませんでした。ただそういうつもりはなかったです、パクリというのはないです」と釈明と謝罪を述べた。

 松尾が披露した『バイキング』MC時の坂上忍モノマネはしゃべり方や立ち居振る舞い、話が脱線していく様子まで含めて完成度が高く、モノマネコントとしてクオリティは抜群だった。

 だが公開後から、ネットでは「オモコロファン=ごちゃごちゃ言ってくるゴミってこと?」「ナイーブな話をするのに全編ふざけてるってどうなんだ」「『誰でも思いつく』は言い過ぎ」など、批判の声が続出。

「オモコロもチョコプラも好きだから、これを機にコラボしてほしい」と希望的観測を語るファンもいるが、大半は「バカにされた」と感じている様子がうかがえる。

 チョコプラとしては、疑惑に言及するにしてもただ謝罪と釈明をするだけでは面白くないから、ネタを交えて『バイキング』風に仕立てたのだろう。ただし、名前を出して言及するならば、事前に「オモコロ」側に話を通しておくのが筋だ。「J-CASTニュース」から本件について取材を申し込まれた「オモコロ」は「『ドクター・ドリトル2』」とだけ回答している

 あえて推察するならば、ここでいう『ドクター・ドリトル2』は01年に公開された映画『ドクター・ドリトル2』ではなく、昨年公開されたリメイク版『ドクター・ドリトル』を指し示しているのかもしれない。

 同作は第41回ゴールデンラズベリー賞において「最低リメイク・パクり・続編賞」を受賞している。それに掛けたほのめかしと解釈できなくもない。コメントの真意はつかめないが、いずせにせよ事前の根回しがなかったがゆえの回答だと考えるのは牽強付会ではないはずだ。チョコプラ及びそれをマネジメントする吉本興業側が、なんの地ならしもなくこの動画を公開したのだとしたら、危機管理が甘いというほかないだろう。

 企画力の高さで評価を得てきたチョコプラチャンネルにとって、この一連の出来事が大きな傷になることは確かだ。

 チョコプラに限らず、これほど多くの芸人がYouTubeで活動するようになった今、他業種との企画の重複やパクリ疑惑は今後どんどん増えていくだろう。好き勝手にやれるのがYouTubeの魅力のひとつではあるが、問題が起こったときも野放しにしていたのでは事務所側の責任を問われることになってしまう。今回の件は、芸人YouTubeチャンネルのあり方を問うひとつの試金石になりそうだ。

岩見司(ライター)

ライター。芸能を中心にポピュラーカルチャー関連記事を執筆

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最終更新:2021/04/30 12:00
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