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谷原章介「ロッキン開催中止」で憤るミュージシャンに「いらだちを人にぶつけてもいいことはない」と謎発言

文=和田靜香(わだ・しずか)

谷原章介、「ロッキン開催中止」で憤るミュージシャンに「いらだちを人にぶつけてもいいことはない」の画像1
フジテレビ『めざまし8』公式サイトより

 8日放送のフジテレビ『めざまし8』では番組冒頭の「ニュース・ランキング」のコーナーで7位に入った「ロッキン開催中止」を取り上げた。

「ロッキン中止」とは、8月7日から茨城県・国立ひたちなか海浜公園で開催予定だった野外ロック・フェス「ロック・イン・ジャパン」が、茨城県医師会や県内26の医師会などから中止要請を受け、6日に開催中止を発表したというニュースのこと。これは音楽ファンを中心に「オリンピックやって、これは中止ってどういうこと?」という怒りの声が広がっている。

 番組は出演予定だったアーティストたちの声をツイッターからまず拾っていく。

 4人組バンドsumikaの片岡健太は「夏のロッキン 正直、経緯に憤りや虚しさはあります。誰より来てくれる人の事を考え、誰より出演者の事を考えてきたはず。近くで見ていた」とツイートし。

 YOASOBIは「YOASOBI初の有観客ライブの場、たくさんの方のご期待の声をいただき、ありがとうございます。いつか会えるその日まで、この気持ちを忘れず進んでいきます」と、ツイートしていた。

 そして、スポーツ報知に掲載された声も紹介。

 ONE OK ROCKのTakaはインスタ・ストーリーに「僕の一意見。しょうがない、残念でゆるしてくれる日本の音楽好きもミュージシャンも本当に優しい。ただな。もうそろそろみんな怒るよ」と、この1年半、ライヴが出来ないで来たことへの憤りを発言。

 king Gnuの井口理の「誰かが不幸になるんじゃなく、みんなで幸せになる方法はないのか」と、こちらもやるせない気持ちをツイートしていた。

 フジテレビの永島優美アナウンサーが伝えたこうした声を受け、谷原章介MCがコメンテーターの古市憲寿さんに「どうでしょう?」と振ると、古市さんはかなりイライラした様子で、

「ロッキンは一年かけて準備してきたのに、茨城県の医師会がこうすればできますよ、じゃなくて、曖昧な形で中止を迫るような要請をしてきたことを許せないと思っていて。本当に感染が心配なら、こうしたら感染が防げますとアドバイスしたらいいのに。そうじゃない。しかもイラッとするのは、茨城県の医師会のおじいちゃんの3人がやってやったぞって顔をして、要請書を出したみたいなのをホームページに載せてるんですね。だからもう、こんなことをされるなら、大規模イベントは一生茨城でやらないでいいと思います」

 と、イライラをそのまま言葉にして言い放った。古市さんの発言中、ワイプに映る谷原MCは、かなり斜めなジト目で古市さんを見つめていたのだが、古市さんのトークが終わると、相変わらずの柔らかい口調でこう語った。

「確かにエビデンスがない中、どうやったら安心安全なライヴをできるか1年以上積み重ねて来たミュージシャンの方々の気持ちも分かるんですが、まぁ、あの、(ONE OK ROCKの)Takaさんがおっしゃるような、みなさんそろそろ怒るのかもしれませんが、大事なことは敵は政府でも、誰か反対してる人でもなく、コロナというウイルスなわけで、いらだちを人にぶつけてもいいことはないかなと、King Gnuの方のコメントを見ても思います」

 ん? 何やら話がこんがらがる。

 谷原MCは明らかに古市トークを戒めたかった様子なのだが、穏便に済ませたかったのか、目の前の古市さんへ直接批判せず、この1年半、ライブ活動ができなくて苦しめられてきたミュージシャンや、音楽舞台にまつわる仕事に携わって来た人たちの怒りを絡めて発言してしまい、逆に、谷原MC、それはないでしょう? な発言になってしまった。

 ミュージシャンも舞台関係者も、この1年半、まともに仕事ができていない。生活が困窮して、アルバイトをしたり生活保護を受けている人もいっぱいいる。

 こうした大きなフェスは久々に仕事が出来る機会なのに、それが奪われた。なのにオリンピックばかり開催予定で、同じ茨城県でもサッカーなど競技が開催される。そっちは観客入れる入れないでモメているばかりなのに、その先に開催予定のフェスは早々に中止に。

 みんなが怒って当然なのだ。

 なのに谷原MC、その発言では、ミュージシャンも舞台関係者も「そりゃないよ」ですわ。みんな怒って当然。こんないい加減なことしてる政府に怒って当然でしょう?

 谷原MC、音楽番組の司会も務め、音楽ファンだとばっかり思ってたのに、ちょっとガッカリした。

和田靜香(わだ・しずか)

和田靜香(わだ・しずか)

1965年生まれ。静岡県出身。主に音楽と相撲のライターで貧困問題やフェミニズムにも関心が高い。著書に『スー女のみかた~相撲ってなんて面白い』(シンコーミュージック)、『音楽に恋をして♪評伝・湯川れい子』(朝日新聞出版)、『おでんの汁にウツを沈めて~44歳恐る恐るコンビニ店員デビュー』(幻冬舎文庫)などがある。

最終更新:2021/07/09 06:00

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