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『テレフォン人生相談』虐待を承知で子どもにウサギを飼い与えようとする母親…しんどすぎる相談内容、地獄の20分間

“生贄”のためのペット?

 問題の根源は、相談者である女性自身にあるのではないか。今年で結婚して20年、39歳にしてようやく授かった長女。中学受験をさせ、ペットを飼う財力がこの家庭にはあった。聞かれてもいないのに「進学校」と口にする相談者。周囲への体裁を重視する自意識を察することができる。年齢は53歳になり、娘と真っ向から対峙する体力と気力はもうないかもしれない。だから、娘と息子に及び腰になった。ただ、彼女なりに対策法は考えているようだ。

「子どもから『お母さんは嫌いだ』とよく言われるんで、『じゃあ、どんなお母さんだったらいい?』『今のママの悪いところ話してもらえたらなあ』と聞いて、話をしたい」

 子どもたちに屈服し、言いなりになろうとする母。だから、問題行動を目の当たりにしても見て見ぬふりをし、現実と向き合おうとしなかった。そもそも、「仕事が忙しい」という理由で長女にウサギを飼い与えたのが逃避行動ではないか。以下は、叱責する今井と相談者によるやり取りである。

今井 「ウサギの首を絞め、骨折させ、壁に投げつけた。その行動を異常だと思わなかったところが、もうそもそもあなた自身が非常識な状態なんです」
女性 「いや、私は異常と思ってました。本当に、病院に連れて行かないといけないと。カウンセリングの先生には『心療内科の救急外来に連絡をとったほうがいい』と言われたことがあります」
今井 「言われたことがあるけど、やってないんでしょ?」
女性 「そうなんです、まあ、はい(笑)」

いよいよ、開き直る相談者。このトーンで会話できているのが怖い。終始、口ぶりが他人事みたいなのだ。当事者意識が欠如しているから、子どもたちと向き合わない。“優しく接する母”の体裁を剥がすと、問題を避けたがる無責任母の素顔が露わになった。ある意味、ネグレクトだ。

 特に恐ろしいのは、凶暴な弟へもう1匹ウサギを飼い与えようとしている思考である。子どもの敵意を自分からそらす目的で、“生贄”のウサギを増やそうとしている。虐待が目当ての、スケープゴートとしてのペット。ウサギがいなくなったら矛先が自分に向かうから、2匹目のウサギもやぶさかじゃない母。ウサギのようになりたくないから見て見ぬふりをし、そして何もしないのだ。

この女性が口にする「飼う」の言葉が、ずっと「買う」に聴こえて仕方なかった。「おもちゃが壊れた」程度の口調で「ウサギの骨が折れた」と告白する感覚。虐待でウサギが死んでしまったらゴミのように捨て、ためらわず新しいウサギを飼い始めてしまいそうだ。

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