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TBSの胸キュン枠が迷走中? 『婚姻届に判を捺しただけですが』公式サイトに現れた“新機能”とは

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ドラマ公式サイトより

 TBSの新ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』が、10月19日の今夜10時から放送開始される。ヒロインは清野菜名、相手役は坂口健太郎、原作は有⽣⻘春(ゆき・あおはる)による同名マンガ。独身を謳歌するヒロインが、ある事情から既婚者の肩書きを必要とするイケメン広告マンと出会い、偽装結婚を申し込まれるといったラブコメディーだ。

 火曜夜10時からのTBSドラマといえば、ラブストーリーをメインに放送する“胸キュン枠”として知られている。過去には、『逃げるは恥だが役に立つ』『恋はつづくよどこまでも』『私の家政夫ナギサさん』といったマンガ作品の実写化で高視聴率を記録してきた。ところが、『わたナギ』後にオリジナル作品に切り替えたあたりから視聴率が伸び悩み、苦戦している様子。前期の『プロミス・シンデレラ』でふたたび原作モノに回帰したTBSとしては、そろそろヒットを出したいところだろう。

 どうにかドラマをヒットさせるために試行錯誤を重ねているようだが、最近の“胸キュン枠”は若干迷走しているようにも見える。過去のヒット作が『逃げ恥』『恋つづ』『わたナギ』といった略称で親しまれていたことから、その後も

『おカネの切れ目が恋のはじまり』=『カネ恋』
『この恋あたためますか』=『恋あた』
『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』=『ボス恋』

と略称にこだわってきたTBS。しかし、2021年春放送の『着飾る恋には理由があって』では突然、略称を使わないことを公式に宣言。次に放送された『プロミス・シンデレラ』ももちろん略称は発表されなかった。このまま略称に頼らない戦略でいくのか……と思いきや、今回の『婚姻届に判を捺しただけですが』の公式サイトとTwitterには『ハンオシ』の文字が。「やっぱり略称は大事!」といったところだろうか。

 また、『逃げ恥』で「ムズキュン」=「ムズムズするところに胸キュンとする」が流行したことに倣ったのか、以降の作品でも「○○キュン」といったキーワードを設定し、SNSでハッシュタグをつけて発信していた。今回の『ハンオシ』は「ふいキュン」推しで行くようなのだが、SNSでのハッシュタグ拡散に加え、公式サイトには「キュンボタン」なるものが出現。ドラマを見てふいにキュンとしたらすかさず押すボタンなのだそう。ドラマをより盛り上げてくれる“実況民”は、放送中はTwitterに滞在していることが多い印象だが……果たしてこのキュンボタンは制作陣の期待通りに機能してくれるのだろうか。

 とはいえ、原作モノ×略称で“原点回帰”の手堅い戦略を打っているのは確か。さて、今度こそヒットなるか。今夜の放送に注目だ。

■番組情報
火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』
TBS系毎週火曜22時00分~
出演:清野菜名、坂口健太郎、倉科カナ、高杉真宙、前野朋哉、中川翔子、笠原秀幸、小林涼子、森永悠希、長見玲亜、深川麻衣、岡田圭右、木野花、田辺誠一 ほか
原作:有⽣⻘春「婚姻届に判を捺しただけですが」(祥伝社「フィール・ヤング」連載中)
脚本:田辺茂範、おかざきさとこ
音楽:末廣健一郎、MAYUKO
プロデューサー:松本明子、那須田淳
主題歌:あいみょん「ハート」(unBORDE/Warner Music Japan)
演出:金子文紀、竹村謙太郎 ほか
編成:宮﨑真佐子
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/hannoshi_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/10/19 19:00
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