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『関ジャム』B’z稲葉浩志、幻のMステロン毛映像にファン歓喜。“暗黒期”の名曲がトレンドワード入り!

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

『関ジャム』Bz稲葉浩志、幻のMステロン毛映像にファン歓喜。暗黒期の名曲がトレンドワード入り!の画像1
『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)Tver公式サイトより

 10月24日の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)は、27日に予定されているゴールデン2時間特番の直前SPであった。

 特番で放送されるのは、「プロが選ぶ豪華アーティスト 最強ベスト10曲」なる企画。有名アーティストや音楽プロデューサーなど“音楽のプロ”56人にアンケートを実施し、各アーティストのランキングを作成する内容だ。今回の直前SPでは音楽プロデューサーの丸谷マナブ、ミュージシャンのピエール中野(凛として時雨)、小出祐介(Base Ball Bear)の3人が選んだMr.Children、嵐、B’zのベスト5が先行公開された。

 ちなみに、特番で扱われるアーティストは上記3組の他に宇多田ヒカル、Official髭男dism、スピッツ、星野源、あいみょん、DREAMS COME TRUEがいる。9アーティスト×5曲ということは、選出者はこの特番のために計45曲を選んだということ。いやはや、ものすごいカロリーだったのでは……。

 あと、ラインナップされたアーティストの中に意外な顔がある。星野源、あいみょん、ヒゲダン辺りは余程ファンじゃない限りランキング作成は難しいと思うのだ。正直、世に浸透している楽曲がそこまで多くない。言い換えると、関ジャニ∞世代(アラフォー)以外のリスナーにアピールする顔ぶれでもある。

ミスチルは、いまだに『深海』を語りたい

 まずは、ミスチルのベスト5から。彼らは、サザンオールスターズ、松任谷由実に次いで“国民的アーティスト”と認識されるバンドではないだろうか? ストレートに考えたら「innocent world」「名もなき詩」「CROSS ROAD」辺りが間違いなく入るだろうが、「プロが選ぶ」という冠がきっと選出者への呪縛になる。ビッグヒットナンバーはあえて外すだろうし、マイナー曲を挙げて奇をてらいたいのがプロという立場だ。

 小出が作成したランキングは、5位「ロードムービー」、4位「マシンガンをぶっ放せ」、3位「君が好き」、2位「Heavenly kiss」、そして1位はゴールデンSPで公開されるという順番のようだ。

 90年代一色になることを避けた選出は、やはり玄人はだしである。5位の「ロードムービー」はアルバム『Q』に収録されていた楽曲。この作品からセレクトすると途端に通っぽくなるから不思議である。そして、目についたのは4位の「マシンガンをぶっ放せ」。96年リリースの問題作『深海』からの1曲だ。

 ミスチルのディスコグラフィーを振り返ると面白い。94~95年にメガヒットを連発しておきながら、それらの曲を収録せず翌年にアルバム『深海』を発表。そして、97年リリース『BOLERO』に94~95年のヒット曲をようやく収録。「Tomorrow never knows」に至っては2年以上経ってからアルバムに収録するという順番だった。

「商売っ気で考えると、こんなに大ヒットシングルを連発したら『最新アルバムに入れたい』と思うのは当然じゃないですか。でも、先に『深海』を出すところがアーティストとしてのこだわりを感じる部分というか。『これを出さないとミスチルとしては前に進めないんじゃないか』くらいの気概で出したアルバムだったと僕は思っていて」(小出)

 小出が熱い。実のところ売上げとしては谷間の作品だけれど、結局、ミスチルなら今も『深海』を語りたい。そういう作品だと思う。離れたファンはおそらく多かったろうが、好きになった人も多かった一枚のはずだ。リアルタイム世代じゃないのに、小出の『深海』への思い入れは深い。

「(トップ5に)『マシンガンをぶっ放せ』を選びながら、頭の中では『深海』のことも同時に思い浮かべていたんです。アルバム単位でアーティストを見ていくっていうのがすごい大事なことだなと思っていて」(小出)

 サブスク全盛の時代でも、好きなミュージシャンはアルバムを通して聴きたくなる。それがファンというもの。特に、ミスチルはアルバム単位で聴いたほうがいいアーティストだ。

B’z暗黒期の傑作2曲にネット歓喜

 丸谷が作成したB’zランキングも興味深かった。5位はいきなり「FIREBAL」である。連続ミリオンセラーがストップし、数字だけ見ると売り上げが激減した1曲。この選出からも、ストレートに行こうとしないプロの矜持を感じる。

 そして、4位は「BAD COMMUNICATION000-18)」。89年のヒット曲をブルース調にアレンジしたバージョンである。「BAD~」と言えば、レッド・ツェッペリン「Trampled Under Foot」が元ネタにあることは有名。それをあえてデジタルロックで演奏したオリジナルver.の斬新さが筆者は断然好きなのだが、こっちのバージョンも確かにいい。というか、元はZEPなのだからブルース調が合わないわけがない。

 さて、今回のB’zランキングほどテレ朝の強みを感じたことはない。丸谷が2位に選出したのは「Don’t Leave Me」だった。ここで関ジャムが公開してきたのが、B’zの『ミュージックステーション』(テレ朝)出演映像なのだ。稲葉浩志がロン毛の頃だし、メンバーにはまだ明石昌夫がいる時代。丸谷がこの曲の聴きどころを解説した。

「大サビ前の松本(孝弘)さんのギターソロとラスト、稲葉さんのシャウトの連発が最高!!」(丸谷)

 本当に最高だ。まさに、「この声あってこそ!」という感じ。スティーヴン・タイラー(エアロスミス)から影響を受けたであろう歌唱法のエグさは半端じゃない。エアコンを一切使用せず、部屋中を加湿器だらけにするストイックさで維持した喉にいつも感嘆する。ただ、丸谷が絶賛した「大サビ前のシャウト」はスタジオバージョンに入っておらず、Mステのパフォーマンスで見せたシャウトだったはず。そういう意味でもヨダレものの映像だった。

 さらに、B’zファンを公言する小出は15枚目のシングル「MOTEL」を選曲した。彼が指摘したのはこの曲の和洋折衷感だ。

「アコギのブルージーなフレーズから始まって、タイトルが『MOTEL』じゃないですか? 全然、日本感ないんですよ。『海外っぽいな~』って思って聴いていると、2番の歌詞に『根雪のよな思い出が夢に出て』というフレーズが出てくるんです」(小出)

「根雪」とは、北国で雪解けの季節まで雪が溶けずに残っていることを指す言葉だ。

「アメリカの荒野をイメージしていたのに、急に“北国のおっ母さん”が浮かんできて、その和洋折衷感が面白くて。メロディーもよくよく聴くと演歌とか歌謡曲っぽくも聴こえてくるし、でもそもそもブルースって演歌や歌謡曲とも通じるし」(小出)

 TMネットワーク影響下のデジタルロックで知名度を獲得し、売れてからは好きなアメリカン・ロックの方向性に舵を切ったB’z。あまりにブルース寄りになり、売上的に低迷していたあの時代がこんなにフィーチャーされたのは嬉しい。「Don’t Leave Me」「MOTEL」の2曲は“暗黒期”とまで呼ばれる時代の傑作である。しかも、「MOTEL」のMステパフォーマンス映像まで流れたのだからたまらない。稲葉ロン毛時代の貴重映像2連発! このときのMステでのパフォーマンスは、スタジオバージョンより断然いい。放送中、Twitterでは「MOTEL」がトレンドワード入りするほどのファンの沸きようだった。

 ちなみに、丸谷が作成したB’zランキングの1位はまだ明かされておらず、ゴールデンSPで発表される模様。これで1位がテレ朝らしく「ultra soul」だったらずっこける。若い世代から見ると、B’z=ultra soulなのがなんとも悲しい。

寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2021/10/27 19:19

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